この記事では、猫砂の主な種類ごとに適切な捨て方をわかりやすく解説します。
鉱物系であるベントナイトや、木製、紙製など、それぞれの特性とともに紹介。
今使っている猫砂のタイプに応じて、適切な処分方法が分かりますので、衛生的かつスムーズに処分できます。
自治体ごとの対応や捨てる際の注意点やポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
【種類別】猫砂の正しい捨て方
こちらでは、猫砂の一般的な捨て方を種類別に解説します。
どの種類の猫砂であっても自治体のゴミ回収に出せるのが一般的ですが、ゴミの種別は自治体によって異なります。
自治体の対応例については、「猫砂は燃えるゴミ?自治体の捨て方の例」も参考にしてください。
紙製の猫砂
◼︎紙製の猫砂の捨て方
- 水に溶けるタイプ:トイレに流す
- トイレに流せないタイプ:燃えるゴミ
紙製の猫砂は、水に溶けるタイプと溶けないタイプがあり、水に溶けるタイプなら「トイレに流せる」などの記載があります。
一方、トイレに流せるといった記載がないタイプは燃えるゴミとして捨てます。
うんちは、自治体によってはゴミ袋に指定がありますので、そちらに入れるようにしてください。
また、処分する際は、臭い漏れや飛散を防ぐための対策をおすすめします。
木製の猫砂
◼︎木製の猫砂の捨て方
- 水に溶けるタイプ:トイレに流す
- トイレに流せないタイプ:燃えるゴミ
木製の猫砂は、紙製と同様、水に溶けるタイプと溶けないタイプがあります。
水に溶けるタイプの製品には「トイレに流せる」と記載されていることが多いです。
一方、トイレに流せないタイプや、一度に多量に処分したい場合は、燃えるゴミとして捨てます。
うんちは、自治体によってはゴミ袋や処分方法に指定がありますので、指示に従って処分してください。
ベントナイトの猫砂
◼︎ベントナイトの猫砂の捨て方
- 燃えるゴミまたは燃やさないゴミ
ベントナイトは天然の鉱物のため、特性上、水に溶けることはありません。配管の詰まりや故障の原因となるため、トイレに流すのはNGです。
ベントナイト製の猫砂の捨て方は、自治体によって燃えるゴミまたは燃やさないゴミに分かれます。
また、小分けにして出す、袋を二重にするなどの指定があることもあります。ゴミの種類とともに、処分方法も確認するようにしてください。
おから製の猫砂
◼︎おから製の猫砂の捨て方
- 水に溶けるタイプ:トイレに流す
- トイレに流せないタイプ:燃えるゴミ
おから製の猫砂は「燃えるゴミ」として処分可能であり、「トイレに流せる」と記載されているものも多いです。
トイレに流せないタイプや、多頭飼いで一度に大量に処分したい場合は、燃えるゴミとして捨てます。
食品廃棄物である「おから」が主成分であるため、臭いや菌の繁殖を抑える工夫が必要です。
また、食品由来であっても、猫の排泄物が付いているため、衛生上の観点から庭や畑に埋めることは避けてください。
シリカゲル(システムトイレ用)の猫砂
◼︎シリカゲルの猫砂の捨て方
- 燃えるゴミまたは燃やさないゴミ
シリカゲルは鉱物の一種なので、ベントナイトと同様にトイレに流さないでください。水に溶けないため、配管の詰まりや故障の原因となります。
基本的な捨て方は、燃えるゴミまたは燃やさないゴミです。
衛生上の問題だけでなく、環境に悪影響を及ぼす恐れがあるため、庭や畑などに埋めるのもNGです。
猫砂は燃えるゴミ?自治体の捨て方の例
自治体名 | 燃えるゴミに出す素材・条件 | 不燃(普通)ゴミに出す素材・条件 |
---|---|---|
東京23区 (目黒区) |
・紙・木・おから系は「可燃ゴミ」 ・汚物はトイレへ |
・鉱物系(ベントナイトなど)は「不燃ゴミ」 ・汚物はトイレへ |
東京23区 (世田谷区) |
・区では収集せず ・販売店に相談 ・汚物はトイレへ |
・区では収集せず ・販売店に相談 ・汚物はトイレへ |
横浜市 | ・紙製や木くずのものは「燃やすゴミ」 ・汚物はトイレへ |
・基本は「燃えないゴミ」 ・汚物はトイレへ |
川崎市 | ・素材に関係なく「普通ゴミ」 ・汚物は二重袋推奨 |
- |
さいたま市 | ・素材に関係なく、少量ずつ「燃えるゴミ」に混ぜる ・汚物はふん処理袋に入れて |
- |
千葉市 | ・素材に関係なく「可燃ゴミ」 ・臭気が強い場合は小袋に入れて指定袋へ |
- |
大阪市 | ・素材に関係なく「普通ゴミ」 ・小分けにして |
- |
名古屋市 | ・素材に関係なく「可燃ゴミ」 | - |
札幌市 | ・素材に関係なく「燃やせるゴミ」 ・汚物は袋を二重にするなど、飛散防止措置をして |
- |
神戸市 | ・素材関係なく「燃えるゴミ」 ・汚物はトイレへ |
- |
福岡市 | ・汚物も含め基本は「燃えるゴミ」 ・汚物は乾燥させてから臭い漏れ、回収時の飛散の防止をして |
・ベントナイト、ゼオライトなどの鉱物系は「燃えないごみ」 |
上記の主要な都市では、素材関係なく「燃えるゴミ」として出せる自治体が多いです。
分別が必要なケースでは、紙製、木製、おから製などの猫砂は、「燃えるゴミ」として扱われます。
一方、ベントナイトやシリカゲル、ゼオライトといった鉱物系の猫砂は、「燃やさないゴミ」として分類されています。
地域によって扱いが異なるため、こちらに載っていない自治体にお住まいの方は、自治体の案内を確認してから処分してください。
猫砂を捨てる際の便利グッズ&テクニック
こちらでは、猫砂を捨てる際の便利グッズ&テクニックを紹介します。
防臭袋
一般的なポリ袋は、目には見えない小さな穴が開いており、そこからニオイが漏れてしまいます。
猫砂を一般的なポリ袋に入れて夏場やゴミ出しまで日がある場合、嫌なニオイが部屋にこもりやすいです。
防臭袋なら、ニオイ成分の分子が袋を通過するのを防ぐように設計されています。
トイレ掃除のたびにこの袋に入れて口をきつく結んでおけば、ゴミ箱の蓋を開けたときもほとんどニオイが出ません。
ゴミ箱
猫砂のニオイ対策と衛生管理のために、猫砂専用のゴミ箱を導入するのもおすすめです。
蓋にゴムパッキンが付いていたり、二重構造になっていたりと、ニオイ漏れを抑える設計になっています。
また、微生物や酵素の力で分解してくれるようなゴミ箱もあります。
空気清浄機を置いていても追いつかないという方は、猫砂対策用のゴミ箱を検討してみてください。
ゴミの日まで数日分ためておいても、部屋に不快なニオイが広がるのを防げます。
新聞紙で包む
猫砂を新聞紙で包んでおけば、直接ゴミ袋に入れるよりも、ニオイが漏れにくくなります。
新聞紙のインクには、ニオイ成分を吸着し、湿った猫砂でも余分な水分を吸ってくれます。
ニオイが気になる場合は、新聞紙で包んだ上から、さらにビニール袋に入れる二重の対策をとると、より高い防臭効果が期待できます。
猫砂を捨てるときの注意点
こちらでは、猫砂を捨てるときの注意点を解説します。
臭い対策をしてから捨てる
夏の暑い時期や、ゴミ出しの日まで数日ある場合、捨てる前の段階でしっかりとニオイ対策をしておいてください。
◼︎臭い対策の具体的な方法
- 防臭袋
- 二重袋にする
- 新聞紙で包む
- 消臭効果のあるゴミ箱の利用
最終的なニオイ対策は、ゴミをこまめに出すこと。特に暑い季節は、ニオイの元となる雑菌が繁殖しやすいため、少量でも早めに捨てるようにしてください。
猫砂が見えないようにして捨てる
近隣住民やゴミ収集作業員の方々への思いやりのためにも、中身が見えないようにすることをおすすめします。
色付きで中身が見えない袋を使うのが手っ取り早いです。
袋が指定されている地域の方は袋を重ねたり、新聞紙で包んだりといった工夫により、中身が見えない対策ができます。
こういった工夫は、ゴミ袋が破れて猫砂が散らばる対策にもなります。
トイレに流す際にはつまりに注意
「トイレに流せる」と書いてあっても、一度に大量に流すなど流し方を誤ると、配管が詰まることがあります。
また、ベントナイトやシリカゲルなどの鉱物系の猫砂は、詰まってしまうため、絶対にトイレに流してはいけません。
自宅の配管には問題なくても、マンションやアパートの共有部分や、下水に影響が出る可能性があります。
猫砂をトイレに流す際のポイント
こちらでは、猫砂をトイレに流す際のポイントを解説します。
「流せる」と明記された猫砂か確認する
紙や木、おから製の猫砂をトイレに流す前に、まず「流せる」とパッケージに明記されているかを必ず確認してください。
紙や木製でも、「流せる」と書かれていない猫砂を流すのは厳禁です。
製品によっては水に溶けない加工がされている場合もあります。
「トイレに流せる」の表示がない場合は、どんな素材でもトイレには流さず、自治体のルールに従って処分するようにしてください。
浄化槽式や節水トイレへは流さず捨てる
「トイレに流せる」猫砂は、燃えるゴミとしても捨てられるのがほとんどです。
浄化槽・節水トイレの家庭では「捨てる」のが原則です。
浄化槽式トイレの場合、微生物の働きを猫砂が邪魔することになり、機能不全になる可能性があります。
節水型トイレは、水の量が少ないため、猫砂を流す力が弱く、配管の途中で止まってしまう可能性があります。
少量ずつ流す
「トイレに流せる」猫砂でも一度に大量に流すと、固まりが崩れきらず、詰まってしまいます。
また、少量でも時間がたって硬くなったものや、一度に大量に処分したい場合は、自治体のゴミ回収に出してください。
少量ずつトイレに流す手順は以下の通りです。
◼︎トイレに流す際の手順
- ゴルフボール1個分(直径5cm程度)を目安に1個だけ入れる
- たまり水の中で固まりが崩れるのを待つ
- トイレの水流コックを必ず「大」で流す
- 複数ある場合は1~2回「大」で再度水を流してから、「1」の手順へ
大量の猫砂や猫グッズの処分に困ったら業者も検討を
大量の猫砂や、不用な猫グッズの処分に困ったら、不用品回収業者に依頼するのもおすすめです。
特に以下のような状況では、業者への依頼を検討する価値があります。
- 猫を飼えなくなって不用品が多数ある
- 未使用の猫砂が大量に残ってしまった
- いらない猫グッズが多数あるが分別が面倒
不用品回収業者なら、自宅まで引き取りに来てくれるため、分別や運び出しの手間が大幅に省けます。
また、問い合わせから回収まで最短で即日対応が可能です。
大量の猫砂や猫グッズをまとめて処分するなら、ぜひ「不用品なんでも回収団」にもご相談ください。
-
猫砂は燃えるゴミで出していいのですか?
紙・木・おからなどの有機系猫砂は、ほとんどの自治体で燃えるゴミとして出せます。
ただし、鉱物系(ベントナイトなど)は不燃ゴミ扱いになる地域もあるため、お住まいの自治体ルールを確認してください。 -
トイレに流せる猫砂は毎回流しても大丈夫でしょうか?
「流せる」と明記された猫砂であれば、1回の排泄分を少量ずつ流すのは問題ありません。
ただし、節水型トイレや浄化槽式トイレの場合は詰まりや故障の原因となるため、流さずにゴミとして処分してください。 -
猫砂を庭や畑に埋めてもいいですか?
おすすめしません。
猫砂には排泄物が混ざるため、病原菌や寄生虫が土壌を汚染するおそれがあります。
環境に負担をかけず安全に処分するには、必ず可燃・不燃ゴミとして出すようにしましょう。 -
猫砂のニオイが強いときの処分方法を教えてください。
使用済みの猫砂は、ビニール袋を二重にして密閉するとニオイ漏れを防げます。
専用の防臭袋や新聞紙で包むのも効果的です。
特に夏場や湿気の多い季節は、こまめに処理して室内に置かないようにしましょう。 -
猫砂が大量にあるときはどうすればいいですか?
引っ越しや掃除などで大量の猫砂が出た場合は、不用品回収業者に依頼するのが安全です。
自治体回収では量の制限があるため、まとめて処分したいときは業者の「可燃系廃棄物」扱いで回収してもらうと確実です。