本記事では位牌の適切な処分方法について解説しています。
位牌に関する作法や供養の必要性などについても解説していますので、順を追って正しく処分していきましょう。
お仏壇とあわせて処分する方法も紹介していますので、ぜひ必要な際は参考にしてみてください。
位牌の処分時に注意すべきこと
位牌は親族の魂が宿る依り代となる物です。
位牌に名前が刻印されたご先祖様や故人が、帰ってくる場所としてとらえられています。
宗教や宗派によってとらえ方に違いはありますが、基本的に位牌がなくなるとご先祖様は家へ帰ることができなくなると考えられています。
こうした理由から、決して安易に処分して良いというものではありません。
親族間でのトラブルへと発展するケースもあるため、まずは処分して良いかどうかしっかりと話し合うことが大切です。
位牌を処分するタイミングは？
位牌は気軽に処分できるものではありませんが、それでも処分に至るタイミングはいくつかあります。
- 弔い上げのあと
- 白木位牌から本位牌へ変わるとき
- 夫婦位牌に切り替えるとき
- 宗教が変わり過去帳へまとめるとき
- 何らかの理由（壊れたなど）で位牌を買い替えるとき
- 数が増えすぎて繰出位牌にまとめる場合
- 遺品整理などで仏壇と一緒に処分することになった場合
- 管理できる人が誰もいなくなってしまった場合
などなんらかの事情があって今ある位牌から異なる位牌へ変わる際などに、元ある位牌を手放すケースが一般的です。
位牌処分時の流れ
位牌を処分する際は、適切な流れをとることが大切です。
位牌を処分するためのステップは以下のとおりです。
- 魂抜き（閉眼供養）を行う
- お焚き上げを行う
どのような流れで処分するのがよいのか、処分時の流れとステップについて解説します。
1.位牌処分時は閉眼供養（魂抜き）が必要
家の外へと位牌を移動させる際には、魂抜き（またはお性根抜きとも呼ばれています）が必要となる場合も多いです。
位牌をつくる際には必ず魂入れ（開眼供養）がされているのが一般的なため、その場所から位牌を移動させる際には魂抜きをしなければならないのです。
位牌の魂抜きは檀家寺などに依頼し、「閉眼供養（閉眼法要・閉魂法要）」を行う必要があります。
なお檀家寺などがわからないときや遠方にあり依頼がむずかしい場合などは、お坊さんを手配してもらえる「僧侶派遣サービス」などを利用しても構いません。
位牌の魂抜きであれば、お車代やお心付け込みで30,000円～50,000円ほどで依頼できます。
各宗教・宗派など幅広く対応してもらえたりもしますので、こうしたところに閉眼供養をお願いするのもよいでしょう。
位牌の処分を引き受ける場所や手段によっては、「うちではお焚き上げはできても魂抜きはできない」というところもあります。
このような場合には事前に寺院などに相談し、閉眼供養をしてもらったうえで処分するのが最善の方法です。
2.お焚き上げを行う
適切にご供養（魂抜き・閉眼供養）してもらった位牌はただの木札であり「モノ」となります。
シンプルにゴミの分類で考えた場合は「可燃ゴミ」ですので、自治体や法律的な区分で行けばそれで問題はありません。
しかしすでに魂は抜けているとはいっても、ゴミとして処分するのはあまり良くありません。
そのため閉眼供養によって魂抜きをしてもらった位牌は、お焚き上げという形で処分してもらうのが最善でしょう。
お焚き上げはお寺以外の場所でも依頼が可能です。
費用や処分時の状況に応じて、最適な手段を選択しましょう。
なお、なかには開眼供養をしておらず、魂が入っていない状態の位牌などもあります。
このような位牌は閉眼供養の法要を行う必要はないとされていますので、そのままお焚き上げだけすればOKです。
位牌の処分方法
それでは位牌を安心して処分できる方法と、その依頼先を紹介します。
遺品整理業者（不用品回収業者）に依頼する
- 費用目安：3,000円～20,000円程度
「遺品整理士」が所属している不用品回収業者、または遺品整理業者に位牌を引き取ってもらう方法があります。
お仏壇も含め、故人の使用していた遺品や不用品などもまとめて処分したいという場合には、位牌も一緒に回収してもらうのがベストです。
遺品整理士所属の業者にまかせれば、回収した位牌のお焚き上げ供養の相談や依頼も可能です。
合同供養に出すことも多いため、ほかの手段で位牌を処分するよりも安く依頼できることもあります。
業者によっては「お焚き上げはするが閉眼供養（魂抜き）はしない」ところもあるので、事前にどのような対応になっているのか確認が必要です。
お寺にてお焚き上げ供養をしてもらう
- お布施目安：10,000円～30,000円程度
檀家寺や菩提寺にて閉眼供養後、そのままそのお寺でお焚き上げまでお願いすることも可能です。
菩提寺（檀家寺）が決まっている場合には、閉眼供養をしてもらいそのままお願いする流れとなるのが一般的でしょう。
もちろん閉眼供養のみもしくは、お焚き上げのみの依頼も可能です。
ただしお寺に依頼する際は、位牌を用意してもらった宗教・宗派にあわせて相談することが大切です。
位牌に記されている戒名などから、宗教や宗派を調べることも可能です。
檀家寺などがわからない場合は、調べたうえで相談するとよいでしょう。
菩提寺で永代供養をしてもらう
- 費用目安：位牌一柱あたり10万円～50万円程度
すぐに処分するのは忍びない、何らかの理由で管理や供養ができる人がいなくなってしまったという場合には、菩提寺に依頼して「永代供養」を行ってもらうという方法もあります。
永代供養とは、位牌をお寺に預かってもらい、一定期間（一般的に三十三回忌までが目安）供養をお願いした後でお焚き上げしてもらう供養契約です。
すぐに処分されるわけではなく、読経などもしっかりと行ってもらえるため、納得してから処分したいという場合にも適しています。
ただし位牌を永代供養してもらう場合、それなりの費用がかかるといった点が問題となることがあります。
供養してもらう期間にもよりますが、位牌一柱（ひとつの位牌）あたり数十万円の費用がかかることを理解しておく必要があるでしょう。
葬儀社に引き取ってもらう
- 費用目安：2,000円～10,000円程度
過去にお世話になった葬儀社などに、位牌の引取の相談をすることもできます。
以前利用した葬儀社であれば、無料もしくは安価に引き取ってもらえる場合もあります。
引き取ってもらった位牌は、宗教宗派にあわせた供養やお焚き上げをしてもらえるので安心です。
ただしどこでも引き取ってもらえるというわけではないため注意が必要です。
引き取りがむずかしい場合は、引き取れる先を紹介してもらえることもあります。
仏壇仏具店に引取りを依頼する
- 費用目安：無料～10,000円程度
仏壇の買い替えに伴い位牌を新に作り替えるような場合には、そのまま以前の位牌を引き取ってもらうことができます。
仏壇の買い替えに伴う処分の場合は、位牌も一緒に無料で引き取ってもらえることが多いです。
引き取りだけを依頼す吊る場合、費用がかかる場合もありますので、事前に相談や確認をしておくとよいでしょう。
仏壇仏具店にて引き取られた位牌は、僧侶による読経などにより適切に供養されたうえで処分してもらえるので安心です。
供養代行業者を利用する
- 費用目安：1点3,000円～10,000円程度（送料別途）
お寺などに変わって位牌を引き受け、魂抜きやお焚き上げ供養してくれる代行サービスなどもあります。
基本的に発送する形で委託し、合同供養という形で魂抜きやお焚き上げを行います。
お焚き上げしてもらいたい品などを箱につめて、ひと箱いくらという単位で供養してもらえるサービスなどもありますので、遺品をまとめて供養してもらいたいときなどにも最適です。
もちろんお焚き上げのみ依頼することもできますので、必要に応じて利用するとよいでしょう。
仏壇と一緒に位牌を処分するなら不用品回収業者がおすすめ
引っ越しや遺品整理などの理由から、位牌と一緒に仏壇も処分されるというケースがあります。
このような場合には、不用品回収業者（遺品整理業者）に回収とお焚き上げの依頼をするのがベストでしょう。
仏壇仏具店などでも仏壇と位牌の引取を依頼できる場合がありますが、代わりの仏壇を購入しない場合には相談しにくいものです。
不用品回収業者に任せれば、リーズナブルな費用で適切にかつ一度にまとめて対応してもらえますので、気兼ねなく依頼できるでしょう。
不用品回収業者では、仏壇や位牌以外の不用品も同時に回収処分の依頼が可能です。
故人が暮らしていた家の片付けや遺品整理、引っ越しに伴う仏壇じまいなどの際にも、あちこちに相談する必要がないのでとても便利です。
急ぎで処分や片付けが必要な際にも、引き取り日時の指定など柔軟に対応してもらえます。
引っ越しや片付け期限が決められているようなときにも、相談してみるとよいでしょう。
費用に関しても、比較的安価に依頼できますので、ぜひ一度見積もり相談してみることをおすすめします。
位牌の処分は「不用品なんでも回収団」におまかせください
「不用品なんでも回収団」は、位牌の回収と適切な処分が可能な不用品回収業者です。
在籍の遺品整理士有資格者がお預かりした位牌も適切に取り扱い、正しく供養させていただきますので安心してご相談いただけます。
仏壇や遺品整理に伴う大量の不用品の回収処分や、お焚き上げ供養のご依頼なども可能です。
まずは一度どれくらいの費用になるのか、お見積りにてご相談いただくと安心です。
ご相談や事前お見積りは完全無料！お気軽にご依頼ください。
