本記事では古くなって不要になったパソコンの、適切な処分方法について解説しています。
パソコンは処分する際にリサイクルが義務付けられている品目です。
そのため処分の際はルールに沿って適切に処分することが求められています。
ルールから外れることなく安全かつ適切に処分できる方法を紹介していますので、パソコンの処分にお困りの際はぜひ参考にしてください。
パソコンの処分費用
パソコンを処分する際にかかる費用を、一覧で比較できるようまとめました。
処分方法 | 処分費用 | データ消去料金相場 |
---|---|---|
不用品回収業者 | 3,000円前後 | 2,000円〜5,000円程度 ※業者によって対応が異なる |
リネットジャパン | 1箱無料 | 1台3,180円(税別) |
パソコンメーカー | 3,000円(税別) | 無料〜1台3,300円程度 |
パソコン買取業者 | 原則無料 | 3,000円〜5,000円程度 |
リユース会社 | 基本的に無料 | 3,000円〜5,000円程度 |
家電量販店 | 無料〜2,000円程度 | 無料〜1台3,300円程度 |
フリマアプリで売る | 場合によっては送料負担 | – |
自治体の回収ボックス | 無料 | – |
※パソコン本体の処分費用です。モニターなどの費用は含みませんのでご注意ください。
パソコンの処分方法
使わなくなったパソコンの処分方法としては、主に下記が考えられます。
- 不用品回収業者に依頼する
- リネットジャパンを利用する
- パソコンメーカーに回収してもらう
- パソコン買取業者に依頼する
- リユース会社の無料回収サービスを使う
- 家電量販店で下取り
- フリマアプリで売る
- 自治体の回収ボックスに入れる
それぞれの特徴や注意点などを解説します。
不用品回収業者に依頼する
「手間をかけずに処分したい」「パソコン以外のものもまとめて一緒に処分したい」、そんな人におすすめなのが、不用品回収業者に依頼する方法です。
パソコン1台あたり3,000円前後で処分することができ、希望日時を指定すれば訪問してくれるので手間がかかりません。
ただ、多くの不用品回収業者が存在しているため、信頼できる業者を選ぶ必要があります。
また、データ消去については、基本的に自身で行うことが多いので、不安な方は事前に業者で対応できるか確認しましょう。
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リネットジャパンを利用する
国の認定を受けてパソコンや小型家電の改修を行なっている、リネットジャパンという会社を利用する方法もあります。
処分方法は、手元の段ボールなどにパソコンを梱包して発送するだけ。
回収依頼をすれば指定業者が自宅までパソコンを取りに来てくれます。
デスクトップパソコンやノートパソコンなど、パソコン本体の回収であれば送料も含めて完全無料。
発送伝票などの用意も不要で手軽に回収してもらえます。
なお、パソコン本体を含まない、パソコンモニターのみの回収処分にも対応可能。
ただしこの場合は無料ではなく1箱1,600円(税別)の費用が必要となるため注意が必要です。
パソコンメーカーに回収してもらう
パソコンメーカー側は、資源有効利用促進法に基づいて、製造したパソコンを回収する義務があります。
2003年10月以降に発売された家庭向けのパソコンには「PCリサイクルマーク」が貼られていて、このマークが付いていれば「個人」の場合は、処理費用(再資源化処理費)がかからず、無料で回収してもらえます。
メーカーごとに若干手続きが変わりますが、回収手続きの一般的な流れを紹介します。
- メーカーのHP・電話から申し込む
- 再資源化処理費を支払う(PCリサイクルマークなしの場合)
- メーカーから「エコゆうパック伝票」が届く
- パソコンを梱包し、集荷・持込にて発送
- 処分が完了
一般的な再資源化処理費用の目安もお伝えします。
- デスクトップ・ノートパソコン・モニタ一体型パソコン:3,000円(税別)
- ブラウン管ディスプレイパソコン:4,000円(税別)
また、法人・企業がパソコンを処分する場合は、「PCリサイクルマーク」が付いていても、再資源化処理費用が必要になります。
〇メーカー回収の注意点
パソコンメーカーに依頼する場合、いくつか注意点があるので、覚えておきましょう。
- 他社メーカーの製品は回収してもらえない(自作PCも不可)
- 申込みから回収まで、1~2週間かかることがある
- モニターと本体を処分したい場合は、別々に申込み(台数分)が必要
パソコン買取業者に依頼する
古くなって使わなくなったパソコンを買取業者に回収してもらえれば、現金が手に入ることもあります。
買取は難しいケースでも、無料で引き取ってもらえることもあるので、費用が発生しないのは大きなメリットです。
「出張買取」や「宅配買取」など、重いパソコンを持ちださなくとも、自宅にいながら買取手続きを行える業者が増えてきた点も、買取業者の魅力の一つです。
無料回収や現金化できる可能性があるので、時間に余裕があるのなら、見積もりをお願いしてみても良いかもしれません。
なお、「データ消去」について、処分方法をしっかりと明記し説明してくれる、実績ある・信頼できる業者を選びましょう。
リユース会社の無料回収サービスを使う
パソコンの型が古すぎたり、故障したりしてしまっているのなら、無料の回収サービスを利用する方法もおすすめです。
買取業者同様、出張回収・宅配回収に対応しているところも多いので、手間が少なくて済みます。
データ消去については、自分でやるか、業者に依頼するか選ぶことができます。
処分方法・手順についてしっかり確認し、厳重に管理されている業者を選びましょう。
データ消去に関する業者の選び方は、後程詳しく解説します。
基本的には無料回収ですが、「1箱は無料、2箱目からは有料」「データ消去・段ボール事前配送などのオプションは有料」などいくつかの条件もあるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
家電量販店で下取り
古いパソコンを処分するのと同時に、新しいパソコンを買い替えるのであれば、家電量販店で下取りしてもらうこともおすすめです。
「処分」ではなく「下取り」ですので、新しく購入するパソコンの購入費用から値引いてもらえるのは嬉しいポイントです。
今回は、代表的な家電量販店、「ビックカメラ」「ヤマダ電機」「ケーズデンキ」「ヨドバシカメラ」の対応について、簡単に紹介しておきます。
■ビックカメラ
- 新品パソコンを購入時に、店舗窓口にて、ビック買取マネー100ポイントで引き取ってくれる
- 引き取りの対象はノートパソコンのみ(デスクトップパソコン・タブレットは対象外)
- データ消去は無料で、目の前でHDDを物理破壊
- 宅配回収は1箱(3辺合計160cm・30kg)詰め放題で、1,958円の有料サービス(データ消去もオプションで、1台3,300円)
■ヤマダ電機
ヤマダ電機では2022年4月現在、下取サービスの対象製品は「冷蔵庫」「洗濯機」「クリーナー・レンジ・炊飯器」「エアコン・空気清浄器」の4カテゴリーしか掲載されておらず、パソコンの下取サービスは行っていないようです。
しかし、下取と実質同じサービスとなる「買取サービス」は利用できるため、ここでは買取サービスの特徴を紹介しておきます。
- 店頭買取で、その場で査定・買取・現金化(要:身分証明書)
- ホームページで、パソコン買取価格・買取の可否が検索できる
- WEB(宅配)買取を利用すれば、送料無料で高価買取・無料回収可能(故障したパソコン・自作パソコンでもOK)
- データ消去も無料
■ケーズデンキ
ケーズデンキでも家電の下取りキャンペーンが行われていますが、不定期開催になっています。
下取りキャンペーンが開催されているか、またパソコンが対象製品になっているか、ホームページ等で確認してください。
ヤマダ電機同様、無料回収についてのポイントだけお伝えします。
- 無料回収はパソコン本体のみ(モニター・キーボードなどは有料)
- データ消去は自己責任
- 自作パソコンも無料回収対象
- 訪問回収はなく、全て店頭での引き取り
■ヨドバシカメラ
ヨドバシカメラでも、下取りと同義の買取サービスを行っています。
- 店頭買取コースと発送買取コースがある
- 店頭ならその場で査定、即日現金支払い
- 事前に連絡すれば、買取最大金額を教えてくれる
- 不完全動作品・不完全商品は一部買い取り不可
- 発送買取コースの場合の総量は自己負担
また、パソコンを含む、小型家電を宅配便で回収するリサイクルサービスを行っています。
- 1箱(3辺合計160cm・30kg以内)あたりの回収費、何点詰めても1,950円
- 壊れていてもOK
- データ消去は自己責任(オプション3,300円で完全消去+消去証明書)
このように、家電量販店ごとに特徴があり、有料サービスのところもあるので、事前に必ず公式サイトなどでリサーチしましょう。
フリマアプリで売る
最近は、不用品の処分方法の一つとして、個人間で売買するフリマアプリが重宝されるようになりました。
代表的なものでいうと、ヤフオクやメルカリ、ジモティなどがあげられます。
自分で販売価格を決めることができ、うまくいけば思いがけない副収入になるかもしれません。
ただ、
- 動作不備や輸送中の破損など、トラブルが発生するリスクがある
- 全く売れない可能性がある
- データ消去は自己責任
- 販売手数料がかかる
など、気を付けなければいけない点はたくさんあります。
基本的に出品するだけなら費用はかかりませんので、まだ使えるパソコンなら、ダメ元で一度出品してみるのはありかもしれないですね。
自治体の回収ボックスに入れる
自治体によっては、役所や公民館などに回収ボックスを設置し、パソコンといった使用済み小型家電を無料で回収しているところがあります。
窓口でのみ受付をしていたり、他のゴミと同様にピックアップ回収をしていたり、そもそも回収自体を行っていない自治体もあります。
自分が住んでいる自治体がどのような対応をしているのか、確認しておきましょう。
パソコンは通常のゴミ回収では捨てられない
古いパソコンを処分する場合、地域のゴミ回収、粗大ゴミとして処分することはできません。
適切な方法で処分しなければ、さまざまなリスクがあるので注意が必要です。
資源有効利用促進法について
パソコンの処分は、テレビや冷蔵庫、エアコンなどの家電製品の処分方法と同様、「資源有効利用促進法」という条例で定められています。
回収方法は、各自治体によって異なるのですが、メーカーによる回収とリサイクルが義務づけられています。粗大ゴミなどで捨てると、条例違反として罰せられる可能性があります。
- デスクトップパソコン本体
- パソコン用ディスプレイ装置(ブラウン管式・液晶式)
- ノートパソコン
※タブレット端末は、条例の対象外となっています。
個人情報の流出にも気を付ける
パソコンの処分で気を付けないといけないのが、データの管理です。
「仕事用ではなく、個人用のパソコンだから大丈夫」ということは決してありません。
ハードディスクの中には、名前や住所、メールアドレスやID・パスワード、クレジットカード情報、他人の連絡先など、さまざまな個人情報が保存されています。
そのため、適切に処理せず捨てて悪用する人の手元に渡ってしまうと大きな被害が出ます。
とくに、「ゴミ箱のなかも全部データは削除したから大丈夫」と思っている方がいれば、ご注意ください。
いとも簡単にデータは復元できてしまいます。
パソコンの処分前に必須!データ消去の方法
古いパソコンを手放す前に、必ずパソコン内の全てのデータを消去しなければいけません。
データを残したままのパソコンが、悪用する人・業者の手に渡ってしまうと大変です。
「ゴミ箱に入れる」「初期化する」だけでは、完全に消去することはできませんので要注意です。
パソコンのなかのデータを完全に消去する方法は、いくつかあります。
- 市販の専用ソフトで消去する
- 物理的にパソコンのHDDを壊す
- 専門業者に依頼する
自分で消去する方法
自分の力でデータを消去したいなら、「1.専用ソフトで消去」「2.物理的に壊す」のどちらかです。
- 初期化では完全に消えない
- 必ず消去ソフトを使うこと
パソコンが正常に動く状態なら、専用の消去ソフト(無料または有料)を使って、消去しましょう。
また、HDDの部分を専用機器で破壊するという方法もありますが、ハンマーなどで自力で破壊しようとすると、有害物質が飛散する可能性もあるので、あまりおすすめはしません。
業者に任せる方法
個人で行うよりも、専門の業者に依頼した方が確実にデータを消すことはできます。もし不安な方、自信のない方は、安心できる業者に依頼するのが良いでしょう。
しかし、なかにはいい加減な業者、むしろデータを悪用しようとする悪質な業者もいるので、業者選びもとても大切です。
- どのような方法でデータ消去をしているか?(フリーソフトを使っている業者は注意)
- データ消去の証明書や作業記録を発行してくれるか?
- セキュリティ対策は万全か?
これらをデータ消去の業者を選ぶポイントとして、専門業者の選別をしてください。
パソコン処分に不用品回収業者がおすすめの理由
パソコンの回収処分が必要な場合は、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
なぜ不用品回収業者がおすすめなのか、その理由を解説します。
データ消去も一緒に依頼できることが多い
不用品回収業者に依頼すると、データ消去なども同時に行なってもらえることが多いです。
費用は2,000円〜5,000程度と業者によって異なりますが、なかには無料でデータ消去サービスを行ってくれる業者もあるため確認してみると良いでしょう。
別途データ消去サービスなどを利用する必要や、専用のソフトなどを購入して自分で消去する手間なども省けるため手軽に処分できます。
他の不用品もまとめてお得に処分できる
不用品回収業者に任せれば、パソコン本体だけでなくモニターや周辺機器なども同時に処分可能です。
またパソコンラックのような関連品のほか、家にあるその他のご不用品なども品目関係なく処分できます。
不用品回収業者が用意する「パックプラン」を利用すれば、複数の不用品があってもまとめてお得に処分可能です。
パックプランとは回収する不用品の総量や大きさにより、あらかじめ決まった料金が設定されているプランのこと。
不用品の処分料だけでなく車両費や出張費、人件費といった各種諸経費も含まれているのが特徴。
単品で回収してもらうよりも1点当たりの費用が安く抑えられる、とてもお得なプランなのです。
事業用・家庭用問わず回収可能
自治体で行っている回収ボックスは、一般家庭から出たパソコンのみを回収対象としています。
会社や店舗で使用していたパソコンなどは、産業廃棄物扱いとなるため専門業者などに回収処分依頼が必要です。
不用品回収業者はこうした業務用のパソコンも家庭用パソコンも、どちらも回収することが可能です。
もちろん回収後は適切にリサイクル・リユース処理を行うので、安心して任せることができます。
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パソコン処分時には無許可の回収業者に注意
最後に、注意すべきポイントをお伝えします。
パソコンのさまざまな処分方法を紹介しましたが、下記条件に当てはまる回収業者は絶対に利用しないでください。
- 街中を大音量で巡回しているトラック
- 空き地で回収している
- 自宅のポストに投げ込みチラシを投函してくる
- インターネットでの誇大広告が見受けられる
これらの特徴にあてはまる不用品回収業者は、市区町村の許可を受けず、もしくは市区町村からの委託を受けずに回収活動を行っている違法な業者です。
ちょうどパソコンを捨てたいときに、家の近くで「無料で回収しますよ!」とトラックが来たら、「ちょうどいいや!」と思われるかもしれませんが、必ず踏みとどまってください。
なぜ無許可業者に依頼してはいけないのか
違法な業者にパソコンの処分を依頼すると、さまざまなリスクがあります。
- 高額な処理料金の請求
- 不法投棄
- 不適正な処理
- 不適正な管理による火災
自分の身にトラブルがおきるだけでなく、地域住民の方に被害が出てしまう危険性もあります。
不要なパソコンは、必ず正しい方法で処分してください。
パソコンの処分は「不用品なんでも回収団」にお任せ!
「不用品なんでも回収団」は、パソコンの回収処分が可能な不用品回収業者です。
ご家庭で使用していたお品はもちろん、企業や店舗、施設等で使用していたパソコンなども回収OKです。
周辺機器やモニター、その他ご家庭や会社にあるあらゆる不用品も同時に回収いたします。
回収後のパソコンは行政の指導のもと、適切に処理・処分。
個人情報の取り扱いにも十分注意、徹底して対応しておりますので安心してパソコンをお任せいただけます。
ご相談や事前お見積りは完全無料!お気軽にご依頼ください。
-
パソコンで使用していたモニターもあるのですが、不用品回収で持って行っていただくことはできますか?
はい。デスクトップパソコンで使用していたモニターやキーボード、スピーカーのような関連品もお任せください。
一部市の回収ボックスでは受け入れ不可のものもありますので、迷ったときは不用品回収業者におまかせいただくのがよいでしょう。 -
市の小型家電やパソコン回収ボックスなどで回収できないものを教えて下さい。
市の回収ボックスはパソコンや付属品などを無料回収しています。
ただし、「パソコン用モニター(CRTブラウン管、薄型液晶などパソコン用モニター)」や、家電リサイクル法対象外のテレビ(有機ELテレビ、ポータブル液晶テレビ、プロジェクションテレビ、車載用液晶テレビなど)」、木製スピーカなどは受け入れ対象外となりますのでご注意ください。
自治体によって多少ルールが異なる場合もございますが、ディスプレイは現在回収対象外となっている地域がほとんどです。
(以前は回収可の地域もありました) -
メーカー回収を利用しようと思ったのですが、古いパソコンで現在はないメーカーのようです。
どうすればよいでしょうか。パソコン販売から撤退したメーカーなどに変わってリサイクルの受け入れを行っているメーカーがあります。
また自作パソコンなどであっても回収してくれる拠点があります。
社団法人パソコン3R推進協会のサイトでは、メーカー別に受け入れ先や回収手順などを解説しています。
お困りの際は、不用品回収業者に相談するのもおすすめです。