この記事では、UPS(無停電電源装置)の処分方法をまとめています。災害による停電時など有事の際に役立つUPSですが、新しい製品の購入等で不要になった古いUPSの処分に悩まされる方も多いです。
本体はもちろん、内部のバッテリーについても細かなルールが決められているため、正しい知識のもと処分を進めなければなりません。注意点や処分タイミングも紹介するため、UPSの処分を検討中の方は参考にしてください。
UPSの処分方法4選
UPSの主な処分方法を4つ紹介します。UPSはサイズの大きな精密機器であるため、細心の注意を払って適切に処分しなければなりません。
以下の方法で処分可能ですが、それぞれのルールを確認の上安全に処分してください。
メーカーに引き取ってもらう
メーカーによっては、自社製品のUPSを引き取ってくれるサービスを提供しています。他社製品のUPSでも同等の自社製品を購入した場合に限り引き取ってくれるメーカーもあるため、UPSを購入したメーカーが引き取りサービスを実施していないか調べてみてください。
以下2つのUPS主要メーカーは、条件付きでUPSの回収が可能です。
- オムロン
- 山洋電気
詳細についてはそれぞれのメーカーに問い合わせて、条件や費用等を確認しましょう。
リサイクルショップに持ち込む
状態のよいUPSであれば、リサイクルショップに持ち込むのもよいでしょう。製品そのものはもちろん、UPSに内蔵された部品や基盤単体でも需要があるため、買取に力を入れている店舗であれば買い取ってもらえます。
ただし、引き取ってもらえない店舗もあるため詳細は要確認です。持ち込む前に問い合わせて、回収可否を調べておきましょう。
自治体に回収してもらう
UPSは製品次第で自治体に回収してもらうことも可能です。UPSは家庭用と業務用に分けられますが、一般的に家庭用の製品であれば燃えないゴミや粗大ゴミの回収に対応している自治体が多いです。
業務用のUPSは産業廃棄物に指定されるため、自治体での処分が原則NGな点には注意してください。家庭用のUPSを処分する場合は、自身が所属する地域の自治体がどの方法でUPS処分に対応しているか確認しましょう。
誤った処分方法は不法投棄とみなされて罰せられる恐れもあります。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に依頼すれば、家庭用でも業務用でもUPSを中身のバッテリーごと処分してもらえます。業務用のUPSは産業廃棄物に指定されますが、不用品回収業者のほとんどは産業廃棄物を回収できる資格を有しています。
UPS本体とバッテリー、その他不用品がある場合にもまとめて処分できる定額のパックプランを提供する業者も多いため、処分になるべく手間をかけたくない方にはおすすめの方法です。
不用品回収業者に依頼する場合、相場に見合う価格やサービスの質がよい優良業者を選ぶことが重要です。法外な料金を請求してくる、サービスの質が低い悪徳業者を選ばないために、以下の記事を参考にしてください。
UPS内部のバッテリーはどう処分する?
UPSは本体だけではなく、内部のバッテリーのみを処分するケースも出てきます。UPSのバッテリーは鉛蓄電池やリチウムイオン電池のため、処分方法にもある程度の制限があります。
バッテリーはUPS本体よりも早く寿命が訪れるため、時期が来た場合は以下の方法で処分してください。
回収ボックス設置の店舗に持ち込む
UPS内蔵のバッテリーは鉛蓄電池、もしくはリチウムイオン電池のため、資源有効利用促進法による再資源化(リサイクル)が義務付けられています。家電量販店などにはリサイクル対象の電池を処分できる回収ボックスが設置されているため、UPSから取り外したバッテリーを持ち込んで処分することが可能です。
ただし、経年劣化や外部衝撃などの要因で膨張・破損したバッテリーについては回収不可なケースもあるため注意してください。対象のバッテリーが処分できるか自身で判断付かない場合は、持ち込んだ店舗のスタッフにも確認してみましょう。
バッテリーのみを引き取ってくれるメーカーも
バッテリーのみ不要となった場合、UPSの販売メーカーが引き取ってくれるケースもあります。こちらはUPS本体と同様、同じメーカー製品のバッテリーに限るため要注意です。
メーカーの公式サイトをチェックする、実際に問い合わせてみるなどしてバッテリーの処分可否は確認してください。
不用品回収業者もバッテリー処分に対応可能
手軽に処分できないバッテリーですが、不用品回収業者であれば処分に対応しています。近場に回収ボックスの設置された店舗がない、メーカーにもバッテリーを引き取ってもらえない場合は利用をおすすめします。
単品での処分だけでなく、他の不用品もまとめてお得な価格で処分できるパックプランを提供している業者もあるため、大量の不用品を処分したいタイミングで依頼するのもよいでしょう。
UPS処分時の注意点
UPSを処分する場合に注意すべき点を紹介します。UPS本体はもちろん、バッテリーの取り扱いにも気をつけて処分しなければなりません。
誤った処分方法をとると自身が罰せられる恐れもあるため、以下の点には気をつけてください。
家庭用を処分する際は本体とバッテリーを分ける
家庭用のUPSを自治体の不燃ゴミや粗大ゴミで処分する場合、自身の手で本体・バッテリーを分けなければなりません。バッテリーは自治体のゴミ回収では処分不可能となっており、もしゴミ回収に出してしまうとゴミ収集車や処分場での発火・爆発リスクも懸念されます。
不法投棄が発覚するとゴミを投棄した個人に対して5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金が課せられます。自治体のゴミ回収に出すのは本体のみで、バッテリーは必ず取り外して適切に処分してください。
バッテリーの処分時は絶縁処理を実施する
UPSのバッテリーを処分する際は、端子部(+端子・−端子)それぞれにビニールテープを巻きつけて絶縁処理を実施してください。端子部が露出したままで回収ボックス等に入ると、他の電池の端子部と接触して発火・爆発する恐れがあるからです。
回収ボックスでの処分以外でも、バッテリーを処分する場合は万が一の事故を防ぐために必ず絶縁処理は行いましょう。UPSに限らず、スマートフォンやノートパソコンなど身近な機器にも搭載されたリチウムイオン電池の取り扱いについてはこちらの記事も参考にしてください。
依頼する業者が優良業者かどうかチェックする
UPSの処分を業者に依頼する場合、その業者が適切に営業されている優良業者かどうかの確認は大切です。不用品回収業者がUPSを処分する場合は一般廃棄物収集運搬業許可、加えて業務用であれば産業廃棄物処理業の許可を取っていなければ回収を認められていません。
悪徳業者はこれらの認可を受けずに不用品を回収しており、回収された不要品は不法投棄や高額転売といった悪質な手段で対応されます。活動する上で最低限必要な許可を有している業者であるか、また相場に見合う適切な価格で対応してくれるかなど、怪しい点がないかは事前に要チェックです。
UPS本体・バッテリーの処分タイミング
UPSは非常時の電源供給で重宝する製品ですが、処分する必要があるとすればどのようなタイミングなのでしょうか。製品の故障以外では、以下の項目に当てはまる場合は処分タイミングと考えておきましょう。
耐用年数を迎えた
UPSは耐用年数が定められているため、この期間を迎えたら処分のタイミングと考えてよいでしょう。一般社団法人日本電機工業会(JEMA)の指針では、耐用年数を以下表の通りに定めています。
UPS |
耐用年数 |
---|---|
汎用品かつ消費電力が10kVA未満 |
5~6年 |
汎用品かつ消費電力が10kVA以上 |
6~10年 |
注文品 |
10~15年 |
使用環境によって寿命が訪れるのも早まるケースはありますが、所有するUPSが上記年数を過ぎている場合は処分の目安としてください。UPS本体には、型番や仕様を表示するためのラベル(定格銘板)が貼られており、そこに製造年月日が記載されたケースもあるため、この日付を基準に経過年数を確認してください。
バッテリー交換のサインが出た
UPSの中には、バッテリーの劣化を確認するとLEDが点灯する、一定時間おきにアラームで知らせてくれる製品があります。これらはバッテリー交換のサインとなるため、確認したらなるべく早くバッテリーを交換しましょう。
UPSのバッテリー寿命は、従来の鉛蓄電池採用のタイプで2〜5年、リチウムイオン電池を採用したタイプでは10年とされています。サインが確認できない場合でも、目安の期間として覚えておいてください。
UPSのスムーズな処分は「不用品なんでも回収団」におまかせください
UPSの処分にお困りなら「不用品なんでも回収団」がスムーズに対応します。産業廃棄物に指定される製品も全般的に回収可能、リサイクルが必要なバッテリー類もそのままの形で引き取ります。
UPS単体はもちろん、その他不用品がある場合もまとめてお得に回収できるパックプランを多数提供中です。予算や状況に応じた最適なプランを提案の上、コスパのよい不用品処分をお手伝いします。
出張や見積もりにかかる費用は無料、見積もり時の価格で納得いただいた上で作業に取り掛かり、追加料金は一切発生しません。UPSをはじめ処分に困る不用品については、お気軽にご相談ください。