仏壇の処分方法や費用相場・注意点を解説！粗大ゴミで捨ててOK？

仏壇の処分方法や処分にかかる費用の相場、注意点を解説します。

仏壇は、仏像やご先祖の位牌などを祀り、供養を行う場所（台）のことをいいます。仏壇の処分は、自治体の粗大ゴミでも捨てることはできますが、そのまま捨てることはおすすめできません。

ここでは仏壇の処分をする前の供養についても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

仏壇の処分前にするべき供養

仏壇の処分前には、「供養」をするのが一般的です。

ここでは、仏壇の処分前にほとんどのケースで必須となる「供養」について解説します。

仏壇処分の流れ

宗教や宗派によって多少の違いはあるのですが、基本的な仏壇処分の流れは下記の通りです。

1. 開眼供養が行われたか確認する
2. 菩提寺に連絡する
3. 閉眼供養を行う
4. 仏壇を処分する

最初に確認すべきことが「開眼供養の有無」です。開眼供養が行われているかどうかで、2と3の工程が必要かどうかが変わります。開眼供養をしていない場合は、2・3を飛ばして、処分方法を検討します。

4つ目の具体的な処分方法については、後程詳しく解説します。

開眼供養・閉眼供養とは

開眼供養を行っていた場合の流れを、もう少し詳しく解説します。

まず「開眼供養」とは、仏壇・仏像・お墓・位牌などを新しく購入する際に、僧侶を招いて読経を行い、ご先祖の魂を宿らせる儀式のことです。宗派によっては、「御魂入れ」「御性根入れ」「入仏式」などとも呼ばれています。

ご先祖の魂が宿ったままの仏壇を処分してしまうと、魂ごと処分してしまうことになるので、それを避けるために行う魂を抜く儀式が「閉眼供養」です。「魂抜き」「御性根抜き」「御霊抜き」とも呼びます。

仏壇を処分する場合は菩提寺などに相談して、必ず閉眼供養をしておきましょう。閉眼供養を終えて、ご先祖の魂を抜けば、仏壇は通常の家具と同様に扱うことができます。

〇宗教・宗派に則って処分する

仏壇の扱いについては、宗教・宗派ごとに処分時のルールが決められているケースがあります。

一例をあげると、浄土真宗では、位牌の扱いが多くの宗派と異なります。仏壇に関しては他と同じです。

浄土真宗の場合、「位牌には魂が宿っていない」と考えているため、故人の魂を抜く儀式である閉眼供養は必要ありません。代わりに、「遷座法要」と呼ばれる法要を行います。

また、創価学会の仏壇は特殊なものとされており、処分する際は一般的な仏具店ではなく、「創価学会専門の仏具屋」を探す必要があります。

処分方法一つをとっても、宗教宗派によって大きな違いがあるので、不明点は菩提寺などに確認することをおすすめします。

仏壇の処分方法6選と費用相場

宗派に代表されるように、仏壇の処分に関しては人それぞれ考え方があります。仏壇の主な処分方法は、以下の6通りです。

1. 菩提寺にて仏壇処分を相談
2. 仏壇仏具店で引取
3. 仏壇を粗大ゴミとして処分
4. 自治体指定の処分場に仏壇を持ち込む
5. 仏壇をリサイクルショップで買取
6. 不用品回収業者に仏壇処分を依頼

処分方法	処分費用相場	条件・注意点など
菩提寺への相談	10,000円～100,000万円	費用（お布施）に明確な決まりがないため注意
仏壇仏具店の引取	20,000円～80,000万円	仏壇買替えなら安くなることも
不用品回収業者に依頼	20,000円～100,000万円	供養も同時に依頼できることも
自治体粗大ゴミで廃棄	500円～2,000円	供養は別途行う
処分場へ持込	500円～2,000円	供養は別途行う
リサイクルショップの買取	無料	必ず処分できるとは限らない

ここからは、仏壇の具体的な処分方法や費用相場、メリット・デメリットを解説します。

菩提寺にて仏壇処分を相談

日頃からお世話になっている菩提寺（寺院）がある方は、最初に相談してみるとよいでしょう。閉眼供養をお願いする方は、その際に仏壇の引き取りについても相談してみましょう。

菩提寺での仏壇処分のメリットは、閉眼供養から引き取りまで、全て安心して任せることができる点です。

お寺によっては、菩提寺の関係がなくても、仏壇の引き取りや供養を行っているところもあるので、気になる方は一度確認してみましょう。引き取ってもらった仏壇は、基本的に「焚き上げ処分」することが多いです。

〇菩提寺に仏壇処分を依頼する際の費用相場

菩提寺などの寺院で仏壇を引き取ってもらう場合の費用は、「お布施」になるため、明確な決まりは定められていないケースが多いです。

仏壇の大きさや宗派、仏壇を自分で持ち込むか、引き取りに来てもらうかなどによって、費用は大きく変わります。費用相場としては、1万円～10万円となり、詳しくは直接菩提寺に確認することをおすすめします。

仏壇仏具店で引き取り

新しい仏壇に変える場合、購入店舗によっては古い仏壇を低価格で引き取ってくれるサービスを行っています。

購入と処分を一括して調整することができるので、手続きの負担が少ない点がメリットだといえます。仏壇仏具店で引き取ってもらった仏壇は、「合同供養」でまとめて焚き上げを行われるのが一般的です。

店舗によっては、新しい仏壇を購入しなくても、引き取りのみ対応してくれる場合もあるので、近くに店舗がある方は確認してみてください。

〇仏壇仏具店で仏壇処分を依頼する際の費用相場

菩提寺とは違い、仏壇仏具店ではお布施ではなく、処分費用として料金が定められています。仏壇の大きさによって金額は前後しますが、2万円～8万円ほどが費用相場です。

新しい仏壇を購入する場合は、処分費用が安くなるケースが多いといえます。

不用品回収業者に仏壇処分を依頼

最後に紹介するのが、不用品の処分を専門に行っている、不用品回収業者に仏壇の処分を依頼する方法です。

基本的に不用品回収業者はどんなものでも回収でき、なかには遺品整理のサービスを展開している業者もありますので、ただゴミとして回収するだけはありません。電話や問い合わせフォームから依頼すれば、最短で即日対応してくれるところもあります。

搬出・運搬は全て任せることができて、手間がかからない点もメリットです。注意すべき点として、処分しかできない業者と、閉眼供養などの必要な法要まできちんと対応してくれる業者があるので、状況にあわせて適切な業者を選ぶ必要があります。

〇不用品回収業者に仏壇処分を依頼する際の費用相場

仏壇の大きさ・業者によって異なりますが、処分費用の相場は2万～10万円程度です。

仏壇単体で処分を依頼した場合は、少し割高になってしまうケースもあるのですが、仏壇の処分と同じタイミングで、他の不用品も処分したい方には、特におすすめです

仏壇を粗大ゴミとして処分

閉眼供養を行った仏壇や、仏壇自体を信仰の対象としていない場合は、自治体の粗大ゴミとして処分することも可能です。

各自治体の粗大ゴミ処分のルールに従って、粗大ゴミ処理手数料のチケットなどを購入し、ゴミ置き場に出すことができます。パーツごとに細かく分解すれば、通常の燃えるゴミとして処分できることもあります。

費用は安く済む一方、仏壇を処分することに対する周囲の目が気になる、ゴミ置き場まで持ち運ばなければいけないなどのデメリットもあることは覚えておきましょう。仏壇に思い入れがある方にとっては、少し抵抗のある処分方法といえるかもしれません。

〇粗大ゴミとして仏壇を処分する際の費用相場

お住まいの地域の自治体のルールに則って、適切に仏壇を処分してください。処分費用も自治体によって異なりますが、おおよその費用相場は500円～2,000円です。

周囲の目が気にならない方、とにかく費用を安くしたい方には向いていますが、その場合にも閉眼供養は必ず行っておきましょう。

自治体指定の処分場に仏壇を持ち込む

自治体指定の処分場に仏壇を持ち込み、粗大ゴミとして処分します。

基本的に、先ほどの「粗大ゴミとして処分」と同じですが、自宅近くのゴミ置き場ではなく、自治体指定の処分場に車などで持ち込むため、多少の人目は気にする必要がなくなります。

運搬手段がある人のみ、検討する余地がある処分方法です。

〇処分場で仏壇を処分する際の費用相場

自力で仏壇を運搬・持ち込むので、自治体の回収サービスを依頼するよりは、多少処分費用が安く抑えられることもあります。基本的な相場は、変わらず500円～2,000円程度と考えておきましょう。

詳しくはお住まいの自治体のホームページなどで確認してください。

仏壇をリサイクルショップで買い取り

仏壇の買取を行っているリサイクルショップや買取業者が近くにあれば、売却することも可能です。ものによっては、美術的価値が非常に高い仏壇も存在しますので、古美術商に売れることもあります。

店舗に直接持ち込むか、出張査定・買取を依頼し、買取金額に納得すれば、お金をもらいつつ、仏壇を引き取ってもらうことができます。

やはり大きなメリットは、買取金額が手元に残ることです。しかし、即日対応は難しく、査定が付かない可能性もあるので、日程に余裕があるときに検討してみるとよいでしょう。

〇リサイクルショップで仏壇を処分する際の費用相場

買い取りになりますので、処分費用はかかりません。ただ、持ち込む場合の身体的負担や出張査定費などがかかるケースもあるので、メリット・デメリットを比較して考えましょう。

仏壇以外の位牌・仏具などの処分方法

ここでは、仏壇以外の位牌や仏具の処分方法を解説します。

仏壇の中には、仏像や位牌、木魚などをしまっている方もいらっしゃいますが、仏壇を処分する際に一緒に処分できるとは限りません。

たとえば自治体の粗大ゴミに仏壇を出す場合、中身の分別して処分できるものは、ゴミとして出すことになります。ただし、仏壇と同じく「供養」が必要なケースもあるため注意しましょう。

位牌

• 供養：必要

位牌は、魂が宿る依り代となるものとされています。そのため、処分する際には「供養」も必要です。

仏壇と同様に、閉眼供養を行い、その後お焚き上げでお寺で処分してもらう方法などが知られています。しかし、遺品整理などで仏壇や位牌を処分するのであれば、遺品整理業者に処分をまとめて依頼するのもおすすめ。

遺品整理業者には遺品整理士という資格を持ったスタッフが在籍していることが多いです。遺品整理士は、どのような仏壇や位牌をどのように処分すればよいのかわかっています。

閉眼供養から処分まですべてお任せできるのがメリットです。

位牌の処分について詳しく確認したい方はこちら！

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香炉・ろうそく立て・花立て

• 供養：不要

香炉やろうそく立て、花立ては「三具足」と呼ばれ、仏具として代表的なものです。またおりん、木魚、経典、数珠なども仏具に含まれています。

これらは、「取り換えがきくもの」としてとらえられるため供養は必要ありません。自治体でのゴミとして分別したうえで処分しましょう。分別は以下のようなルールであることが多いです。

• 金属製品・部品：燃えないゴミ
• プラスチック製品・部品：燃えるゴミ・資源ゴミ・プラスチックゴミ
• 木製品・部品：燃えるゴミ

分別がわからない場合は自治体に直接問い合わせて確認してください。

仏像・遺影・掛け軸

• 供養：必要

仏像や遺影、掛け軸は、「取り換えがきかない」という理由で仏具として扱うことはありません。そのため、供養をして処分することが一般的です。

仏壇、位牌などと一緒にお寺で供養、お焚き上げしてもらう方法や遺品整理業者に供養から処分まで依頼するのも良いでしょう。

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仏壇を処分する際の注意点

最後に、仏壇を処分する際の注意点をお伝えします。家具や家電などの一般的な不用品とは違う、特殊な事情があるので、処分する際は細心の注意を払いましょう。

仏壇処分前に家族・親族の承諾を得る

仏壇を処分する場合は、家族・親族同士でしっかりと話し合い、全員が合意の上で、話を進めていきましょう。自己判断で勝手に仏壇を処分して家族間トラブルに発展しないように、必ず事前に承諾を得たうえで、行動してください。

仏壇処分は現地見積もりを依頼する

仏壇の処分を業者に依頼する場合は、現地での出張見積もりを依頼しましょう。

仏壇の大きさによって、処分費用は大きく前後しますので、現物を見てもらったうえで、費用の概算を出してもらいましょう。また、見積もりを出してもらう際は、のちのちのトラブルを防ぐためにも、口頭ではなく紙でもらうようにしてください。

引き出しなど中身を必ずチェック

仏壇にはたくさんの引き出しがあります。人によっては、位牌や遺影、通帳、印鑑などをしまっている方もいるようです。

普段なかなか開ける機会が少なく、忘れてしまっている可能性も高いので、どんな処分方法を選ぶにしろ、必ず念入りに、仏壇の隅々まで確認しておきましょう。

宗教・宗派ごとにルールに従う

一部の宗教・宗派については詳しく記載していませんが、宗教・宗派によって、仏壇の捉え方、処分方法は大きく異なります。開眼供養・閉眼供養の違いが良い例です。

こちらも知らずに対応してしまうとトラブルの元になってしまうので、必ず周囲の人にも確認しましょう。正しい対応が分からない場合は、菩提寺などに処分のルールや決まりを確認することをおすすめします。

処分前の仏壇の閉眼供養は自分でできる？

仏壇の処分の前には「閉眼供養」をする必要があります。自分で供養できれば、供養にかかる費用が浮くことで安く済むと考える方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、自分で供養する方法があるのか、仏具などもすべて供養が必要なのかについて解説します。

自分での供養はできない

仏壇の供養は「閉眼供養（魂抜き）」といって、購入する際に入れた魂を僧侶の読経・作法によって抜いてもらう儀式です。購入した際にほとんどの仏壇が「開眼供養（魂入れ）」をしています。

開眼供養をした仏壇は「閉眼供養」が正しい供養の仕方となるため、素人の個人ができる供養ではありません。閉眼供養は自分でできないため、供養を依頼できるお寺や業者などに依頼してください。

位牌の供養だけもあり

仏壇はあくまでも祀る場所であり、位牌に魂が宿っているので、位牌の供養だけを行えばよいという考え方をするケースもあります。つまり、位牌の閉眼供養をしっかりと行えば、仏壇の供養は不要とするということです。

仏壇、位牌ともに「供養」は、宗教的な意味合いや儀式であるため、両方とも供養するのか、位牌だけの供養でいいのかはよく話し合って決めるのが良いでしょう。

仏具には供養が不要なものもある

仏具の中には供養が必要なものと不要なものがあります。

供養が必要とされる仏具に類するものとしては「仏像」「遺影」「掛け軸」などがあります。また不要とされるものは「香炉」「ろうそく立て」「花立て」などの買い替えができるものです。

買い替えが簡単にできる仏具は、とくに気にならない方は、供養なしでゴミとして捨ててもかまいません。

しかし仏壇と仏具一緒に処分したいときには、遺品整理業者などを使えばまとめて供養、処分まで依頼できるのでおすすめです。

仏壇を処分するタイミング

ここからは、仏壇を処分するタイミングについて解説します。

仏壇は現代人にとってはあまり馴染みのあるものとは言い難く、いつ処分すればいいのかわからないことも多いです。絶対にこのタイミングで処分しなければならないなどの決まりはないですが、以下のようなタイミングで処分を検討してみてください。

親の仏壇を受け継いだとき

親が他界したタイミングで、仏壇を相続した場合に処分する方も多いです。親の代では、しっかり手入れししていたものの、子どもの代となると管理しきれないというのが理由でしょう。

位牌もそのまま持っておくということは少ないため、一緒に供養して処分するのがおすすめ。仏具についてもまとめて処分できる遺品整理業者などに依頼すれば簡単です。

実家じまいなどで片付けるとき

実家じまいとは、実家を片付けて建物ごと売ったり、更地にして売ったりして処分することをいいます。当然実家にあるものはすべて処分するため、仏壇も処分することになります。

実家じまいの場合は、仏壇だけでなくすべての不用品を片付ける作業が必要。かなり労力と時間のかかる作業なので、不用品回収業者や片付け代行業者に依頼すればスムーズです。

実家じまいについての詳細を確認したい方はこちら！
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生前整理をするとき

最近では、終活を自分でする人も増えています。遺品整理ではなく「生前整理」として仏壇ほか、今後使わないもの、後世に残さないものを整理するときも、仏壇処分のタイミングです。

生前整理についても、残すものと残さないものの判断が難しい場合は、生前整理に対応している遺品整理業者に依頼するのがおすすめ。遺品整理士がいる業者なら効率良く、残すもの、残さないものを判断してもらえます。

仏壇処分は「不用品なんでも回収団」へ！

仏壇の処分を検討している方は「不用品なんでも回収団」がおすすめです。

不用品回収、部屋の片付け、遺品整理などのサービスを展開しており、どんな状況でも仏壇の処分がスムーズに進められるようサポートできます。

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実家じまいや生前整理なども依頼できます。

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