不要になったテレビは、自治体に粗大ゴミとして廃棄することはできません。家電リサイクル法に従って、適切な方法で処分する必要があります。
本記事では、いらなくなったテレビの正しい処分方法、各方法の費用を解説します。後半では、テレビの処分を業者に依頼する場合のポイントについても解説しています。
人によって、最適な処分方法は異なります。「自分はどうやって処分するのが一番合っているのか?」を知るために、テレビの処分に迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
テレビは粗大ゴミとして処分できない
いらなくなったテレビは、普段の粗大ゴミの日に処分することはできません。きちんと法律で禁止されています。
知らずにいつもの収集場所にテレビを捨ててしまうと、いつまでも回収されず、地域の人にも迷惑をかけてしまいます。
家電リサイクル法に基づいて処分
いらなくなったテレビは、家電リサイクル法に従って処分する必要があります。
家電リサイクル法とは、処分予定の指定家電製品から、有用な材料や部品をリサイクルし、廃棄物を減らすとともに、資源の有効利用を推進するための制定された法律です。
※テレビの他に、冷蔵庫/冷凍庫・エアコン・洗濯機/乾燥機も家電リサイクル法の対象になっています。
収集運搬料金とリサイクル料金が必要
家電リサイクル法によって、不要になったテレビを処分する際は、「収集運搬料金」と「リサイクル料金」を支払うことが義務付けられています。
収集運搬費用は、依頼する業者によって異なります。処分方法によっては、収集運搬料金を支払わなくてよい場合もあります。
一方、リサイクル料金は、テレビの種類(液量テレビ/プラズマ式テレビ/ブラウン管式テレビ)や大きさによって定められています。
リサイクル料金 | 収集運搬料金 | |
液晶・プラズマ式テレビ(小) | 1,870円 | 1,600円〜3,000円 |
液晶・プラズマ式テレビ(大) | 2,970円 | |
ブラウン管式テレビ(小) | 1,320円~1,870円 | |
ブラウン管式テレビ(大) | 2,420円~2,970円 |
参考:再商品化等料金一覧(家電リサイクル料金)
テレビのサイズを確認する方法
処分したいテレビのサイズは、テレビの型番を確認すれば分かります。だいたいの型番は、テレビの正面下部分か、裏側に記載されているはずです。
型番の最初の2桁の数字が、テレビのサイズを表しています。
- BRAVIA XRJ-55X90J→55インチ
- SK-DTV14JWB→14インチ
家電リサイクル法の対象外になるテレビ
テレビの中には、家電リサイクル法の対象にならない例外もあります。
- プロジェクター方式のテレビ
- ディスプレイモニター
- パソコン用ディスプレイモニター
- 携帯用や車載用の小型液晶テレビ
- 建築物に組み込むように設計された液晶テレビ(例:浴室・キッチン用テレビ)
上記のテレビは、家電リサイクル法の対象外のため、それぞれに適した方法で処分する必要があります。
テレビの処分方法7選
ここからは、テレビの代表的な処分方法を7つご紹介します。
7つの処分方法を「スピード」「手間」「コスト」という3つのポイントで評価した特徴を、下記の表にまとめましたのでご覧ください。
スピード | 手間 | コスト | |
買い替え店で引取 | △ | ◎ | 〇 |
購入店で引取 | △ | △ | △ |
自治体からの紹介 | △ | △ | △ |
指定引取場所へ持込 | △ | × | 〇 |
リサイクルショップ | △ | △ | ◎ |
フリマアプリ | × | × | ◎ |
不用品回収業者 | ◎ | ◎ | 〇 |
いずれの方法を選んでも、テレビを正しく処分できます。どの方法を選ぶかは、何を重視するかによって変わります。
たとえば、処分と同じタイミングで新しいテレビを購入するなら、買い替え店で引き取ってもらうことを検討しましょう。
それ以外の場合は、「スピード」「手間」「コスト」のバランスを考えて、一番都合の良い方法を選んでください。それぞれの処分方法を詳しく解説します。
1.新しいテレビを購入する店で処分
新しくテレビを買い替えるタイミングで古いテレビを処分したい場合は、新しいテレビを購入する店で処分してもらえます。買い取り・下取りをしている店舗もあるので、割引してもらえたり、ポイントをもらえたりすることもあります。
嬉しい点は、新しいテレビの搬入と古いテレビの処分を同日で行え、1つの窓口で手続きできる点です。
収集運搬料金とリサイクル料金は支払うことになりますが、手間がかからないところが良い点です。
主要な家電量販店の収集運搬料金(買い替え時)
主な家電量販店のテレビの収集運搬料金(買い替え時)をご紹介します。
家電量販店 | 収集運搬料金 |
---|---|
エディオン | 32インチ以下:1,100円~・33インチ以上:1,650円~ |
ヤマダ電機 | 1,650円 |
ケーズデンキ | 1,650円 |
コジマ | 1,650円 |
ジョーシン | 1,100円 |
※2022年5月現在・税込
別途搬出費用がかかったり、配送エリアに制限があったりする場合もあるので、詳しくは各社ホームぺージで確認してください。
■処分のタイミングで新しいテレビに買い替える人
■配達と回収を同じ日にやってしまいたい人
2.テレビを購入した店で処分
新しいテレビを購入しない場合、処分したいテレビを購入した店舗に引き取りだけを依頼することもできます。
流れは買い替え時に処分する際と同じで、家電量販店などに依頼して処分してもらいます。
この方法でもリサイクル料金と収集運搬料金が必要です。しかし、買い替え時と比較すると、引き取りだけを依頼する場合は、割高になることが多いので、覚えておきましょう。
購入した店が思い出せないときは?
購入した店が思い出せない、引っ越しなどで購入店舗が遠方にある場合は、市区町村に相談すれば、引き取ってもらえる小売店などを教えてくれます。
■買い替えはしないが、多少割高でも手間をかけずに処分したい人
3.自治体に処分先を紹介してもらう
不要になったテレビの処分や回収について、お住まいの市区町村に問い合わせると、テレビを回収してくれる業者(一般廃棄物収集許可を持つ回収業者)を紹介してくれることがあります。
紹介してくれる業者は、自治体のルールに従って処分してくれる信頼性の高い業者です。自分で業者を探す手間が省け、法外な費用を請求されるようなトラブルに巻き込まれる可能性は低いので、安心して任せることができます。
搬出作業は、自分でしなければいけないことが(玄関前や収集場所までの搬出は自力)が多いので、注意が必要です。
■自分で調べなくても安心して依頼できる業者に任せたい人
4.指定引取場所に持ち込む
回収にきてもらう方法ばかりではなく、指定された場所に自らテレビを持ち込んで処分する方法もあります。事前に申込みをしたうえで、自治体が指定する引取場所に持ち込めば、収集運搬料金をかけずに処分できる点が良いところです。
自力で持ち運べる運搬手段を持っており、自宅近くに指定引取場所がある方にはおすすめです。
少し面倒な点としては、事前に郵便局の窓口でリサイクル料金を支払って、家電リサイクル券を購入する必要がある点があげられます。
指定引取場所の確認方法
自宅近くの指定引取場所は、一般財団法人家電製品協会のサイト「指定取引場所検索」で検索できます。
■収集運搬費用を節約したい人
■テレビを自力で持ち込む手段をもっている人
5.リサイクルショップで売る
状態が良く、型が新しいテレビであれば、リサイクルショップや買い取り専門店などで買い取ってもらうことができます。
当然、買い取ってもらうことができれば処分費用は0円、むしろプラスになるので、収集運搬料金やリサイクル料金は不要です。
ただ、メーカーや状態によって買取不可の場合もあるので、持ち込む前に電話などで確認しましょう。無料で出張買取サービスを行っている会社もあるので、うまく活用しましょう。
高く売れやすいテレビの特徴
売れやすい、高額買取になりやすいテレビの特徴は下記の通りです。処分予定のテレビが条件に当てはまる場合は、期待がもてるかもしれません。
- 製造から5年以内
- 動作に不具合がなく問題なく使える
- 国内人気メーカー
- 状態がキレイ
- 高スペックモデル
- 説明書やリモコンなどの付属品がそろっている
- 外箱がある
■状態の良いテレビを処分したい人
■処分費用を抑えたい、できればお金に替えたい人
6.フリマアプリやネットオークションで売る
お金に替えるもう一つの方法が、メルカリなどのフリマアプリ、ヤフオクなどのネットオークションで、中古テレビが欲しい個人に買ってもらう方法です。
もちろん、リサイクル料金・収集運搬料金は一切かけずに処分できます。
ただ、リサイクルショップとは違うデメリットもあります。
- 出品したからといって100%売れるわけではない
- 売れるまで在庫として保管しておかなければならない
- アプリ未経験者には出品作業(商品説明・写真など)が面倒
- 支払い・発送手続きが大変
急いで処分する必要がなく、普段からフリマアプリを使っている人にとっては、思わぬ臨時収入になるかもしれませんので、おすすめです。
■普段からフリマアプリ・ネットオークションを利用している人
■急いで処分する必要がなく、売れるまで保管しておく余裕のある人
7.不用品回収業者に処分を依頼する
自治体では回収してもらえないものも、不用品回収の専門業者に依頼すれば、たいていのモノは回収・処分してもらうことができます。
電話で問い合わせるだけ、最短即日で自宅まで回収しに来てくれ、搬出作業もお任せすることができます。スケジュールの調整に融通がききやすいので、忙しい社会人の方にもおすすめです。
テレビだけを処分する場合(単品回収)は、処分費用が少し割高になりやすいです。ただ、テレビ以外に家電や家具などの不用品もまとめて処分したいなら、トラック積み放題などのお得なプランもあるので、おすすめです。
収集運搬料金・リサイクル料金は不要
業者に回収費用を支払う必要はありますが、収集運搬料金やリサイクル料金は一切かかりません。
また、業者によっては「買取」を行っているので、状態の良いテレビをお持ちの方は相談してみましょう。
信頼できる業者を選ぶポイント
不用品回収業者は世の中にたくさんあります。信頼できる業者を選ぶため、悪質な業者に騙されないためにも、業者選びの際、下記5つのポイントを意識して検討してください。
- 3社以上の業者に相見積もりを依頼
- 見積もり後、追加費用が発生することはないのか?
- 口コミや回収実績は多いか?評価は高いか?
- 一般廃棄物収集許可を持っているか?
- 「空き地回収」「町内周回トラック」「無料回収」「住所・連絡先不明」は要注意
特に、複数の不用品をまとめて処分する際は、業者によって特徴・違いが出てくるので、しっかり調べてから依頼・相談しましょう。
■テレビ以外にも処分したいものがある人
■搬出作業は全てお任せして処分したい人
■とにかく早く回収してほしい人
テレビを処分する際の注意点
テレビを処分する際、注意してほしい点が2つあるので解説します。
B-CASカードの扱い方
テレビを処分する際、B-CASカードは分けて処分した方がよいです。
実はB-CASカードの所有者はB-CAS社にあり、私たちはそれを借りている状態です。そのため、勝手に処分したり、誰かに売ったりすることは禁止されています。
新しいテレビを購入すれば、また新しいB-CASカードが付属されています。テレビを処分する際、古いB-CASカードは基本的に廃棄、特別な機器を使っている場合は返却手続きを行いましょう。
処分するときは、金色のICチップ部分をハサミで切って、ゴミとして捨てればOKです。
テレビ台の処分について
テレビを処分する際、テレビ台を処分するかどうかも事前に考えておく必要があります。
テレビ本体は家電リサイクル法の対象ですが、テレビ台は粗大ゴミや不燃ゴミとして処分しなければいけません。指定引取場所への持ち込みや、家電量販店の買取での処分は管轄外です。違う処分方法を検討しなければいけません。
テレビ台もまとめて処分したい方は、リサイクルショップやフリマアプリなどでセットで売るか、不用品回収業者にまとめて回収を依頼しましょう。
不要なテレビをすぐに正しく処分したい方は
不要になったテレビは、粗大ゴミとして捨てることはできません。家電リサイクル法に則って、正しく処分しましょう。
私たち『不用品なんでも回収団』は、見積もり無料、最短25分で回収に伺うことができます。年中無休で、深夜・早朝の回収にも対応しています。
テレビの他にも不要な家具や家電があれば、まとめて回収することも可能ですので、お気軽にご相談ください。