ためこみ症とは?物が捨てられない病気とゴミ屋敷の関連性

本記事ではためこみ症の症状や問題点について解説しています。

物が捨てられないといった症状を起こす「ためこみ症」と、ゴミ屋敷の関連性についても着目。

どのような解決策があるか、治療法も含めてお伝えします。

ためこみ症のご家族がいらっしゃる方も参考になりますので、ぜひご覧ください。

ためこみ症とは「物が捨てられない」病気

ため込み症とは「物が捨てられない」病気

ためこみ症とは、物本来の価値とは関係なく物を集め、それを手放すのがむずかしくなってしまう病気です。

以前は強迫性障害の一部の症状として分類されていましたが、現在の精神疾患の分類基準では「強迫性障害とは異なる独立した疾患」に分類されています。

「ホ―ディング障害」という呼び方もされているれっきとした精神疾患であるため、性格や気持ちの問題とは区別して考えられています。

ためこみ症の主な症状として、以下のような例があげられます。

  • 他人から見るとゴミのようでも本人には必要な物とうつる
  • 物を手元に置いておくことに強いこだわりをもつ
  • 物を手放すことに不安感やストレスを感じてしまう
  • 必要以上に物を集めてしまう
  • 家に物があふれている状態でも気にならなくなる
  • 飼育環境に関係なく動物を集めてしまう(多頭飼いなど)

理由や状況はさまざまですが、結果として「物を捨てられない・手放せない」といった症状が主に起こるのが特徴です。

いわゆる「コレクター」や「収集家」とは違い、特定のものに限らず収集して手放せなくなってしまうというのが大きな特徴。

ためこみ症患者自身には、物をため込んでいるという認識はなく、自然に直るというのがかなり難しい病気でもあります。

ゴミ屋敷などためこみ症によって引き起こされる問題

ゴミ屋敷などため込み症によって引き起こされる問題

ためこみ症になってしまうと、関連してさまざまな問題を引き起こしてしまうこともあります。

どのような問題につながりやすいのか、いくつか例を挙げて紹介します。

住まいがゴミ屋敷化して生活にも支障が出る

ためこみ症になると、物の量や要不要に関係なくどんどんと物が増えていってしまう問題があります。

手放すことにも強い抵抗感や拒否感が生まれてしまいやすいため、増えたものを減らすこともむずかしくなります。

またためこみ症を患う本人は、物が多いと感じていないか、感じていても「すべて必要」と認識しているため、事態を適切に把握することができないケースが多いです。

次第に物が積み重なり、あふれ、ゴミ屋敷状態となってしまうのです。

当然キッチンや水回りが使えない、室内の移動が困難、ベッドで寝起きができないなど、生活にもさまざまな面で支障が出て、健康被害などにつながる場合もあります。

室内での転倒事故やケガ等のリスクが高まる

物が増えてしまうことで、収納場所を圧迫し、次第に足元などへ物を置いてしまうようになることも多いです。

室内を移動するのも困難となるほか、足元が悪くなることで、転倒事故などにつながることもあるのです。

また室内の壁面に沿って積み重ねたものがちょっとしたきっかけで倒壊し、下敷きとなってしまうことやけがを負ってしまうこともあります。

このように、多くの物を抱えることによる事故やけがのリスクも高まってしまうのです。

火災のリスクが高まる

たくさんのものであふれた室内では、キッチンやストーブの周りにも十分なスペースを確保できなくなってしまうこともあります。

このような状態にあっても火気を使用し続けてしまうため、火災などの危険性生も高いのです。

またほこりなどが堆積したコンセント部分から、漏電による火災へとつながってしまうこともあります。

足元が悪いことなども災いし、逃げ遅れてしまう可能性も高まってしまうのです。

経済的な困窮につながる

ためこみ症の人は、他人から見ても十分なストックがあるにも関わらず、それでも備蓄しようとしてしまうことがあります。

また以前購入したものが残っていても、それを忘れてしまうことや整理できていないために家の中で紛失してしまい、また購入してしまうというケースも多いです。

こうした行動から、経済的な困窮につながることも珍しくありません。

また物を購入しなければならないといった強迫観念が強くコントロールも難しいため、経済的に苦しい状況であっても買わずにいられないというパターンもあります。

お金がないから買うのを我慢するということがむずかしいのが、ためこみ症の問題でもあります。

人間関係の悪化につながる

ためこみ症を患う人は、周囲からの片付け等に関する忠告に耳を傾けるのがとても苦手です。

物の収集や購入を咎められれば、自身に理解がない相手と受け止め、反発心を見せてしまうこともあります。

他人から見ると不要な物でも、本人にとっては必要品であり、なくてはならないと感じているものばかりです。

周囲は本人のためを思っていろいろと話をしますが、うまく思いが伝わらないことも多く、話は平行線となることも少なくありません。

またためこみ症の場合、自室に人を招くことはほとんどなく、社会とのかかわりも避ける人も多いです。

かたくなな態度や感情的な態度、時には被害妄想による攻撃的な態度をとってしまうこともあるため、結果として人間関係を悪くしてしまうこともあります。

ためこみ症の原因

ため込み症の原因は?

ためこみ症を引き起こす原因は、さまざまです。

ここでは多くの原因となる、「環境要因」「気質要員」「遺伝的要因」「生理学的要因」の4つの要因について解説します。

環境要因

大切な人との別れや職場の人間関係など、何らかの強いストレスを受けたことが起因してためこみ症を発症してしまうことがあります。

また経済的な問題や自然災害などによる不安感からも、余分に物を購入したりストックしたりといった行動につながることがあるのです。

ストレス以外にも何らかの心的外傷を受けた場合などにも、その傷をいやす気持ちや不安感、強迫観念などにより物が捨てられなくなってしまうようになることもあります。

気質要因

優柔不断な気質や完璧を求める気質などから起因して、ためこみ症になってしまうケースもあります。

あらゆることに対し、分析や検証を行わなければ気が済まなくなり、結果比較や情報収集のためにと多くの物を集めてしまうのです。

ほかにも物事を先延ばしにしてしまう傾向がある人や、計画的に物事を進めるのが苦手な方、注意力が散漫な気質なども、物を捨てる行為が遠のき、ためこみ症になってしまうことがあります。

ただしこうした気質が正確によるものではなく、発達障害(ADHDなど)に関連する場合もあるため、慎重な対応が必要です。

ADHDなどの発達障害が原因でゴミ屋敷化する原因や対処法を確認する方はこちら!

遺伝的要因や生理学的要因

ためこみ症を発症する人の中には、遺伝的な要素を持つ人もいます。

ためこみ症患者の約50%では、両親や近しい親戚に同様の症状や気質をもつ人がいるという報告もあります。

ためこみ症の主な治療法

ため込み症の主な治療法

ためこみ症を患った場合、どのようにして症状を改善させていけばよいのでしょうか。

ここでは、ためこみ症の治療方法について触れていきます。

ためこみ症は治療が難しい病気

実はためこみ症の治療は非常に難しく、さまざまな治療もほとんど期待できるような効果にはつながらないとされています。

その理由のひとつに、ためこみ症を患う本人の病識が不十分であることがあげられます。

本人はためこみ症自体に対し、つらいとか困ると感じることが少ないため、治療に対して前向きに取り組めないことなども関係しています。

ご家族が本人を伴って相談や治療を受けに行かれるケースがほとんどですが、ここに至るまでが非常に大変だというのも治療を困難としている理由となるのです。

投薬治療・薬物治療

ためこみ症の症状を改善する投薬治療としては、SSRIと呼ばれる抗うつ剤に、一定の効果がみられるケースがあるとMSDマニュアルにて報告されています。

ためこみ症のような強迫観念を伴う症状では、慢性的なセロトニン不足が起こっている場合があります。

SSRIに分類される治療薬は、セロトニンの再取りこみをブロックすることで、慢性的なセロトニン不足を防いだり不足しているセロトニンを補う効果があります。

ただし脅迫症に近い症状がありながらも、脅迫症と同じ投薬治療では効果が得られないことも多く、必ずしも投薬治療を受ければ症状が軽快するというわけではありません。

実際にSSRIを用いた治療でも、その改善率は2割を下回ると報告されています。

ためこみ症以外の精神障害を同時に抱えているケースも多いため、しっかりと診断を受け、その人にあった方法できめ細やかに治療を進めていくことが大切です。

認知行動療法

ためこみ症を患う人は、自分が何らかの精神疾患や問題を抱えているという認知がないことが多いです。

このように本人の意識がほとんどない場合には、カウンセリングやトレーニングを重ねながら症状の改善を目指していきます。

こうした認知行動療法では、集めたものを捨てるという行動を繰り返し行うことで、「物を手放しても大丈夫」と自分の認識を変えていきます。

ただし認知行動治療法では患者の苦痛やストレスが伴うほか、家族などの支えが必要不可欠となります。

こうした背景から認知行動療法においても、目覚ましい効果があるとはいえないのが現状です。

ためこみ症の一時解決策には片付け業者を活用

ため込み症の一時解決策には片付け業者を活用

ためこみ症により多くの物をためこみすぎてしまった場合、当人だけできれいに片付けるというのは困難です。

また家族や親族などと共に片付ける際も、決してスムーズには進みません。

しかしためこみ症が元でゴミ屋敷化が続けば、火災やケガ、事故などのリスクは高まるばかりです。

本人が安全で健康的に暮らすことはもちろんのこと、近所への配慮などからやむなく片付けが必要となることもあるでしょう。

 

このような場合には、ゴミ屋敷片付け業者などをうまく活用することをおすすめします。

しっかりと状況を聞き取ったうえで片づけ、不要になったものも回収処分してくれます。

プロの片付け業者であれば事情にも十分配慮しながら、適切に対応してもらえるため安心です。

 

もちろん本人への説明や理解を求めることは、必要です。

しかしいざというときには、プロの手を借りて片付けができるということも知っておくと心強いのではないでしょうか。

ためこみ症の方など片付けなら「不用品なんでも回収団」へ!

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不用品なんでも回収団」は、部屋の片付けやゴミ屋敷清掃も得意な不用品回収業者エス。

ためこみ症の方にも十分配慮をし、サポートしながら段取り良くお片づけを進めていきます。

作業前にはご家族ともしっかりとお打合せをさせていただきますので、案してご依頼いただけます。

ご相談や事前お見積りは完全無料!お気軽にご依頼ください。

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不用品なんでも回収団