この記事では、家電リサイクル法の対象品目を処分する際に利用できる「家電リサイクル受付センター」の仕組みと使い方を解説します。
家電リサイクル受付センターは、東京23区にお住まいの方がリサイクル対象の家電を回収してもらうための受付窓口です。
対象エリアや回収不可の品目も把握できるため、複雑な手続きを迷わず進められ、家電をスムーズかつ確実に処分できます。
家電リサイクル受付センターとは
こちらでは、家電リサイクル受付センターの概要を解説します。
リサイクル家電を回収するサービス
家電リサイクル受付センターは、家電リサイクル法の対象になっている家電の処分依頼を受け付けている窓口です。
家電リサイクル法により、適切にリサイクルされることが義務付けられている家電は以下の通りです。
戸建ての場合は玄関先、集合住宅は指定の集積場へ運び出す必要があります。
集積場が無い場合、あるいは排出場所が分からない場合は、収集担当会社まで問い合わせると安心です。収集運搬会社は、申込受付完了後に通知されます。
東京23区のみが対象エリアのサービス
家電リサイクル受付センターは、「東京二十三区家電リサイクル事業協同組合」が運営する家電の回収サービスです。
東京23区の住民と事業者が回収を依頼できます。したがって、東京23区外に住んでいる方や事業者は、利用できません。
東京23区外の方は、自治体の窓口、家電販売店、または指定引取場所への自己搬入などの方法を利用することになります。
家電リサイクル受付センターへ持ち込みは不可
指定引取所は家電リサイクル受付センターとは別のサービスですので、持ち込みはできません。
こちらでは、家電リサイクル受付センターへ持ち込みができない理由と対処法を解説します。
持ち込み不可の理由
家電リサイクル受付センターは「受付」を行う役割家電とメーカー名を確認であり、実際に回収を行うのは組合に加盟する事業者です。
受付センターは、多くの場合、事務的な手続きや問い合わせ対応を主に担当しています
大型の家電を安全に受け入れ、保管できるような設備や、家電を運搬・積載する人員が常駐しているわけではありません。
こういった背景から、依頼者が直接受付センターの窓口に家電を持ち込むことは想定されていません。
持ち込む場合は指定引取場所を利用
自分で持ち込みたい場合は、指定引取場所を利用することになります。
指定引取場所とは、家電メーカーがリサイクル対象の家電を引き取るために全国各地に設置している場所です。
自分で指定引取場所に持ち込む場合の手順は以下のようになります。
◼︎指定引取場所の利用方法
- 処分したい家電のメーカーやサイズを確認
- 郵便局で「家電リサイクル券」を購入してリサイクル料金を支払う
- ネットで指定引取場所の確認
- 家電リサイクル券と処分したい家電を、指定引取場所に持ち込む
指定引取場所はお住まいの自治体のホームページから確認できます。
家電リサイクル受付センターの利用料金
家電を処分する際に負担する費用は、「リサイクル料金」と「収集運搬料金」の2種類があります。
こちらでは、家電リサイクル受付センターを利用する際にかかる料金イメージとそれぞれの項目を説明します。
リサイクル料金
リサイクル料金は、回収された家電が適切に分解・選別され、リサイクルのために必要な費用として、消費者が負担するものです。
リサイクル料金は家電リサイクル法によって定められており、家電の種類やメーカー、サイズ・容量によって異なります。
家電製品は、金属やプラスチックなど、素材ごとに分別された上で、資源として再利用されます。
収集運搬料金
家電リサイクル受付センターを通じて回収を依頼する場合、リサイクル料金に加え、自宅などから回収場所までの「収集運搬料金」が発生します。
収集運搬料金は、家電販売店や回収を依頼する事業者によって個別に設定される費用です。
また、リサイクル料金のように国やメーカーによって一律に定められているものではありません。収集運搬料金は、依頼先によって金額が異なります。
利用料金
利用料金は、家電の種類やメーカー、サイズ・容量によって異なります。
設定されているリサイクル料金の全てと収集運搬費を表にしてまとめました。
品目 | リサイクル料金 | 収集運搬費 |
---|---|---|
エアコン | ・990円 ・1,265円 ・9,900円 |
4,000円 |
テレビ | ・1,320円 ・1,265円 ・1,595円 ・1,870円 ・2,420円 ・2,695円 ・2,970円 ・3,352円 |
3,500円 |
電気冷蔵庫・電気冷凍庫 | ・3,740円 ・4,015円 ・4,730円 ・5,005円 ・5,599円 ・6,149円 |
4,000円 |
電気洗濯機・衣類乾燥機 | ・2,530円 ・2,640円 ・2,805円 |
4,000円 |
家電リサイクル受付センターでの回収対象品目
家電リサイクル受付センターでの回収対象品目を紹介します。
回収家電は、家庭用であれば、会社内で使用していたものであっても回収の対象になります。
業務用の機器なら、家庭で使用していたとしても家電リサイクル法の対象外です。
エアコン
エアコンには、有用な資源が含まれているほか、フロンガスなどの有害物質が使用されています。リサイクルをして適切に回収・処理される必要があります。
リサイクル料金はエアコンの室内機と室外機の両方を合わせた処分料金です。室外機、室内機のみを処分する場合でも料金は変わりません。
回収が不可の機器については以下の通りです。
◼︎回収不可のエアコン
テレビ
テレビは、有用な金属やプラスチック、鉛が含まれます。また、薄型テレビには有害物質が使用されているため、適正なリサイクルが義務付けられています。
家電リサイクル受付センターで回収できる対象品目のテレビは、以下の通りです。
- ブラウン管式テレビ
- 液晶式テレビ
- プラズマ式テレビ
- 有機EL式テレビ
回収が不可の機器については以下の通りです。
◼︎回収不可のテレビ
- 一次電池又は蓄電池を使用するテレビ
- ディスプレイモニター
- 建築物に組込むよう設計されたテレビ
- コインボックス内蔵型テレビ
- プロジェクションテレビ
冷蔵庫・冷凍庫
冷蔵庫・冷凍庫は、内部に有用な金属やプラスチックが多量に含まれているほか、冷却機能にはフロンガスなどの冷媒が使われています。
適切に処理されないと地球温暖化の原因になるため、家電リサイクル法に基づいて回収・リサイクルが義務付けられています。
回収が不可の機器については以下の通りです。
◼︎回収不可の冷蔵庫・冷凍庫
- おしぼりクーラー
- 保冷米びつ
- ショーケース(店舗用)
- 冷凍ストッカー(店舗用)
- ホテル用システム冷蔵庫(課金式)
- 冷水機 ・製氷機
- 化粧品専用の保冷庫
洗濯機・衣類乾燥機
洗濯機・衣類乾燥機は、一般的な全自動洗濯機、二槽式洗濯機、そして洗濯乾燥機が含まれます。
洗濯機とは別に単体で使用する衣類乾燥機も対象です。ただし、すべての洗濯・乾燥機能を持つ機器が対象ではありません。
回収が不可の機器については以下の通りです。
◼︎回収不可の洗濯機・乾燥機
- 衣類乾燥機能付き布団乾燥機・ハンガー掛け
- 電動のバケツ
- 衣類乾燥機能付き換気扇・除湿器
- コインボックス内蔵型洗濯機・衣類乾燥機
- 脱水機
家電リサイクル受付センターを利用する際の注意点
こちらでは、家電リサイクル受付センターを利用する際の注意点を3つ紹介します。
品目とメーカー名を確認する
リサイクル料金は、家電の製造業者によって金額が異なります。家電リサイクル受付センターを通じて家電を処分する際は、必ず品目と製造業者・メーカーの確認をしてください。
また、テレビや冷蔵庫の場合は、サイズや容量の確認もしておきましょう。
品目やメーカーを確認する際には、処分したい家電の本体に貼付されている銘板を確認するのが最も確実です。
ここに、メーカー名、型番、製造年、冷蔵庫・冷凍庫の場合は、容量などの情報が記載されています。
自分で運べるか確認する
家電リサイクル受付センターを利用する際の料金には、家電製品の取り外しと搬出料金は含まれていません。
戸建てなら家の前に、マンションなら1階の集積所や、回収業者のトラックが横付けできる場所まで家電を運び出しておく必要があります。
エアコンの壁からの取り外し、冷蔵庫や洗濯機などの特に大型家電の運び出しは、力に自信がない方にとって負担が大きくなります。
もし、取り外しや移動が必要な場合は、別事業者に依頼するようにしてください。
中身は必ずキレイにしておく
家電リサイクル受付センターを通じて家電を処分する際には、中身はなにもない状態にしておいてください。
中にものが残っていると、回収作業中に内容物がこぼれたり、家電が不安定になったりすることも。
特に液体が残っていると、運搬中に漏れて収集車の荷台を汚したり、作業者が滑って事故につながったりするリスクがあります。
家電リサイクル受付センターを利用する流れ
家電リサイクル受付センターを通して家電を処分する流れは、以下のステップで進められます。
- 処分したい対象家電とメーカー名を確認
- ネットまたは電話から事前申し込みをする
- 収集担当会社と収集時間の通知を確認
- 収集当日に引き渡す
- 料金を現金で支払う
- 家電リサイクル券の控えを受け取る
ネットから申し込む際には、申し込みページのURLを記載したメールが送信されます。申し込みページから手続きを完了させてください。
電話から申し込む際には、受付センター(0570-087200)に問い合わせてください。
収集日当日、収集業者に料金を支払うと、家電リサイクル券を業者から受け取ります。業者による家電の最終確認が行われ、問題なければ回収完了です。
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エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機といった家電リサイクル法の対象品目はもちろん、さまざまな不用品もまとめて回収してくれます。
家電を自分で運ぶ手間や、収集運搬業者の手配といった面倒な手続きは一切不要です。
電話一本で自宅まで回収に来てくれるので、忙しい方や、運び出しが難しい大型家電の処分に特に役立ちます。
引っ越しや大掃除で大量の不用品が出る際にも、まとめて依頼できるので手間が省けて非常に効率的です。
家電の処分なら、ぜひ「不用品なんでも回収団」にもご相談ください。