この記事では、エアコンの取り外しから処分まで一通り自分で進めたい場合の方法を幅広く解説します。リサイクル家電に該当するエアコンは手軽に処分できず、取り外し工事や自宅への引き取りを依頼すると費用も高くつきます。
そこで、自分でできる取り外し工事の手順や取り外し後の処分方法をまとめました。処分時の注意点についてもあわせて紹介するため、自力での処分を検討中の方は参考にしてください。
エアコンを自分で処分する流れ
家庭用のエアコンはリサイクル家電に該当するため、自分で処分するといっても最終的には然るべき場所に持ち込むか業者に依頼するかが必須です。最終的な処分の段階までは業者に依頼せずに進められるため、その方法を以下で紹介します。
エアコンを取り外す
エアコンを処分するためには室内機、そして屋外に取り付けられた室外機を取り外さなければなりません。家庭用エアコンは自身で取り外すことも可能なため、正しい取り外し方法を覚えて工事を進めましょう。
作業中や取り外したエアコンの運搬は複数人いるのが望ましいため、誰かに手伝ってもらえる環境で実施してください。
処分方法を選ぶ
エアコンを取り外した後は、処分方法を選びます。エアコンは資源の有効利用や処分時の廃棄物やコスト削減の観点から、家電リサイクル法の対象品目です。
そのため、リサイクル家電の処分として定められている方法を正しく取らなければ、不法投棄と見なされる恐れがあります。エアコンの処分方法は何通りかあるため、そこから適切な方法を選んで処分しましょう。
中には特定の場所に持ち込んで処分する方法もありますが、引き取りにかかるコストを削減したい方は自分での運搬も検討してください。詳しい処分方法については後述します。
エアコンの取り外し方法
エアコンを取り外す方法を簡単に説明します。取り外しは自身で進めることが可能ですが、手順や方法を誤ると故障や怪我の原因になります。
事前に方法をしっかりと調べた上で、焦らず作業に取り掛かりましょう。また、エアコンの取り外しには以下の道具が必要です。
- カッターナイフ
- ドライバー
- ニッパー
- 六角レンチ
- スパナ
- 高所作業用の台(脚立など)
必要な道具は揃えて、支障なく作業できる体制を整えてください。
室内機下の床を養生して傷つきを防ぐ
室内機は屋内の高所に取り付けられているため、脚立などを利用しての作業になります。その際、室内機下の床をビニールシート等で養生することで傷付きを防ぎましょう。
脚立の擦り傷や、作業中の工具を落とした場合の床へのダメージを軽減できます。
室外機に取り付けられたカバーを外す
室外機に取り付けられているカバーを外します。カバーはネジ止めされているため、ドライバーを使って慎重に外してください。
長期間利用した室外機であれば、外気の影響もありネジが錆び付いている場合もあります。ネジの頭を潰してしまわないよう、防錆の潤滑剤などを活用しながら外しましょう。
ポンプダウンを行い冷媒ガスを排出する
室外機のカバーを外したら、エアコン内の冷媒ガスを室外機に送って封じ込める「ポンプダウン」という作業を実施します。このポンプダウンを実施せずにエアコンを取り外すと、配管内に残った高圧ガスが外部に吹き出して爆発の危険があり、大気中に放出されることは環境面への影響も懸念されます。
ポンプダウンの手順は、以下の通りです。
- 室外機についた2つの配管(高圧バルブと低圧バルブ)のバルブキャップをスパナで外す
- 高圧バルブを六角レンチで時計回りに回して閉める
- エアコンの冷房を付けて、一番低い温度へと設定して数分放置する
- 数分放置後、低圧バルブを六角レンチで閉めてエアコンの運転も停止する
手順自体は簡単ですが、ガスを扱う作業になるため注意して行ってください。
室内機のコンセントを抜く
ポンプダウンが完了した後、室内機の運転が停止したことを確認してコンセントを抜きます。室外機を取り外す段階でコンセントが挿さったままだと感電する恐れがあるため、忘れずに抜いておきましょう。
室外機のキャップを付けて、室外機を取り外す
ポンプダウン時に外した配管のキャップを取り付けて、配管と室外機をつなぐナットをレンチで取り外してそれぞれを切り離します。その後はカバー内の配線を1本ずつニッパーで切断すると、室外機を取り外せる状態になります。
室外機を固定するボルトを外して、室外機を取り外しましょう。
室内機を取り外す
排水用のドレンホースや配管を室外機同様に取り外して、室内機も取り外します。室内機は据え付けの板が壁に取り付けられているため、こちらも同時に外してください。
高所での作業となり室内機も重量があるため、人手を増やして怪我なく慎重に作業を進めましょう。
自分で取り外したエアコンの主な処分方法
自分でエアコンを取り外した後の、主な処分方法を紹介します。リサイクル家電であるエアコンは一般ゴミや粗大ゴミとして出せないため、専用の処分方法を把握しておかなければなりません。
誤った処分方法で罰せられないためにも、以下に挙げる方法で適切に処分してください。
不用品回収業者に依頼する
手軽に処分したいのであれば、不用品回収業者への依頼もおすすめです。リサイクル家電のエアコンも回収可能で、自身でどこかへ持ち込む必要もないため労力をかけたくない方にはおすすめです。
エアコンの他に不用品がある場合でも、一度にまとめて回収してくれるパックプランを提供する業者が多く、お得な費用で片付けられます。不用品回収業者は地域ごとに数も多いため、法外な費用を請求する悪徳業者を選ばないように気をつけましょう。
おすすめの優良業者を探す場合は、こちらの記事も参考にしてください。
家電量販店に持ち込む
家電リサイクル法に基づき、家電量販店はリサイクル家電を引き取る義務があるため、自分で取り外したエアコンは家電量販店に持ち込むと回収してもらえます。
エアコンの処分にかかるリサイクル料金と収集運搬料金などが店舗ごとに発生しますが、特に大手の家電量販店であれば安心して引き渡せるので、家の近所に店舗がある場合は条件等を調べた上で持ち込むことをおすすめします。
リサイクルショップに持ち込む
エアコンの状態がよければ、リサイクルショップに持ち込むことで買い取ってもらえるケースもあります。値段が付かなくても無料で引き取ってくれる店舗もあるため、詳細は要確認です。
自治体の指定引取場所に持ち込む
一般ゴミや粗大ゴミで処分できないエアコンですが、自治体の指定引取場所に持ち込む形であれば処分が可能です。自治体によっても詳細は異なりますが、処分に必要なリサイクル券を近場の郵便局で購入した上で、エアコンにリサイクル券を貼り付けた状態で特定の場所に持ち込むケースが多いです。
料金も事前振り込みや現場での現金払いなど支払い方法はそれぞれのため、自治体のホームページ等を確認してみましょう。
エアコンの処分を自分で進める場合の注意点
エアコンを自分で取り外す場合、方法を誤ると怪我をしたり、法律で罰せられる恐れもあります。以下の点に注意してエアコンの取り外しを進めてください。
業務用エアコンは自身で取り外してはいけない
家庭用エアコンは自身で取り外し可能ですが、業務用エアコンの場合は自身で取り外し不可のため注意してください。業務用エアコンは「フロン排出抑制法」という法律のもと、廃棄時にフロン類(フロンガス)の回収を専門の業者に依頼しなければなりません。
この回収を怠り処分を進めてしまうと刑事罰の対象となり、50万円以下の罰金が課せられるため注意が必要です。業務用エアコンの処分は自分で進めず、を第一種フロン類充塡回収業者に依頼してください。
業務用エアコンは一定期間ごとの定期点検が義務付けられているため、その時に訪れる業者に一度相談してみましょう。
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怪我や事故がないよう慎重に作業する
エアコンはサイズが大きく重量もあるため、取り外しや運び出しの際は怪我や事故のないよう慎重に作業しなければなりません。壁に取り付けられたエアコンを一人で外すのは難しく、複数人で支え合いながら作業することが重要です。
また、室外機は事前のポンプダウンによって冷媒ガスを回収しなければ爆発のリスクもあり、方法を誤ると大怪我のもととなります。正しい手順を把握した上で、焦らず慎重に作業を進めてください。
困ったら無理に続けず業者に依頼する
知識がないまま取り外し工事を進めるのは危険なため、作業の途中で困る部分があれば無理には続けず、素直に業者へと依頼しましょう。取り外し工事に対応する家電量販店や不用品回収業者は多いため、自身の予算や状況に合わせてよい方法を選んでください。
エアコンの処分方法や費用については、こちらの記事でも紹介しています。
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