この記事では、破損したリチウムイオン電池の廃棄方法や危険性についてまとめています。身近にあるさまざまな機器に搭載されているリチウムイオン電池ですが、破損したものを使い続ける・所持し続けることにはリスクもあります。
身の安全を守るためにも、リスクを理解した上で適切に対処できる方法を覚えておきましょう。安全に廃棄する方法や処分すべき理由、破損の原因や見分け方も紹介します。
破損したリチウムイオン電池の安全な廃棄方法
破損したリチウムイオン電池を安全に廃棄する方法を紹介します。たとえ製品が動いているとしても、破損したリチウムイオン電池をそのまま使い続けることはおすすめしません。身の安全を脅かすリスクもあるため早急に廃棄することが重要です。
また、リチウムイオン電池はそのまま自治体の一般ゴミとして処分できないのも難点です。以下のような方法をとれば安全に廃棄できるため、処分を検討中の方は選択肢に入れておきましょう。
家電量販店に持ち込む
リチウムイオン電池のような小型充電式電池は、資源有効利用促進法に基づいて家電量販店で無料回収を実施しています。そのため、破損して使えなくなった不要なリチウムイオン電池を持ち込むことで回収してもらえます。家電量販店で回収してもらう場合、店舗内に設置されたリサイクル回収ボックスに投入する、専用のカウンターにてスタッフに直接渡すなど店舗によっても方法が異なるため詳細は要確認です。
ただし、破損の程度によっては回収してもらえないケースもあるため注意が必要です。特に著しい破損で内部の電解液が漏れ出している、破損にともない内部でガスが発生して膨張が見られる場合などは回収が困難とされています。判断が難しいものについては店舗スタッフに必ず確認を忘れず、無断で回収ボックスに入れないようにしてください。
不用品回収業者に依頼する
家電量販店が近くにない、破損がひどく回収してもらえないリリウムイオン電池がある場合は、不用品回収業者への依頼がおすすめです。どのような状態の電池でも基本的に回収可能、その他処分困難なゴミから大量のゴミまでまとめて回収してくれるなど、不用品処分に関して非常に融通が利くサービスを提供しています。
サービス利用に費用はかかりますが、手間をかけずに処分できる点は便利なため、時間や労力を割きたくない場合には利用をおすすめします。依頼する際は相場に見合う適切価格でサービスを提供する、優良業者を選びましょう。法外な料金を請求する悪徳業者に依頼をしてしまわないよう注意が必要です。
費用が安いおすすめの業者については、こちらの記事を参考にしてください。
自治体連携のサービスを利用する
一般ゴミとしてリチウムイオン電池を処分できない自治体ですが、このような処分困難なゴミに対処できるよう、リサイクル回収業者などと連携サービスを展開する地域も存在します。地域自治体のホームページなどを確認の上、電池を回収してくれるサービスがないかを探してみましょう。
破損したリチウムイオン電池処分時の注意点
破損したリチウムイオン電池を処分する場合、以下の注意点には気をつけましょう。誤った処分方法をとると罰せられたり、自身や周囲が怪我をする恐れもあります。安全な処分を心がけて行動してください。
事前に絶縁処理を行う
リチウムイオン電池の処分時は、必ず事前に絶縁処理を実施しましょう。絶縁処理とは露出している端子部分にビニールテープ・セロハンテープ等を巻きつけることで、電池同士の電極接触を防ぎ発熱・発火を防ぐ効果があります。
回収ボックスに入れる際、絶縁処理をしていない電池同士が接触すると周囲の電池も巻き込んで大きな被害にもつながりかねません。このような事態を避けるためにも、処分時は絶縁処理を実施してください。
一般ゴミで捨ててはいけない
処分方法に手間がかかるリチウムイオン電池ですが、自治体の一般ゴミで処分するのは原則禁止されています。リチウムイオン電池は外部から強い衝撃が加わると発火・爆発するため、ゴミ収集車やゴミ処理センターでの作業中に作業員や周囲の人が危険に晒される恐れがあります。
このような安全性の観点から一般ゴミとしての処分は認められておらず、もし一般ゴミとして処分したことが発覚すると不法投棄で罰せられる可能性もあるため注意してください。
処分までは直射日光を避けて10~25℃の環境で保管する
処分を決めたリチウムイオン電池は、実際に処分するまでは直射日光を避けて高温でない環境で保管しておきましょう。直射日光の当たる高温の環境下で保管すると、電池に熱がこもり発火する恐れがあります。
10℃〜25℃程度を維持できる室内で、安全に保管してください。万が一の発火や爆発に備えて、頑丈な容器や缶などでの保管を心がけましょう。
破損したリチウムイオン電池を早急に処分すべき理由
破損したリチウムイオン電池を使い続ける・所持し続けるのにはさまざまな問題があるため、早急の処分が望ましいです。処分すべき主な理由としては、以下の3つが挙げられます。
発火・爆発のリスクがある
破損したリチウムイオン電池は膨張や内部ショートなどの問題が生じており、発火や爆発のリスクが非常に高いです。小型の電池でも爆発すれば自身を含め周囲の人が危険に晒されて、可燃性の物が周囲にあると火も一気に燃え広がります。
万が一の被害に備えるためにも、早急に処分してリスクを回避しましょう。
液漏れの恐れがある
リチウムイオン電池の内部には電解液が入っています。電池の破損度合いによってはこの電解液が漏れ出しますが、可燃性・腐食性が高いため大変危険です。
火元のそばに置かない、直で触らないなどの対策を徹底した上で急ぎ処分しましょう。
機器が壊れる
破損したリチウムイオン電池を無理に使い続けるのは、機器にとってもよくありません。膨らんでいると製品の液晶や内部基盤を圧迫してしまい、電解液が漏れ出していると機器自体がショートする恐れもあります。
電池のみを交換すれば再度使用できる製品も、破損した電池の無理な使用で壊れてしまうのは非常にもったいないです。無理に使用せずに処分して、新しい電池へと交換しましょう。
リチウムイオン電池が破損するのはなぜ?
リチウムイオン電池は何が原因で破損するのでしょうか。電池そのものを表に出す機会も少ないはずですが、気づかないうちに破損していたというケースは多いです。
主に以下の原因が挙げられるため、自身のリチウムイオン電池が該当していないかも確認してみましょう。
経年劣化
リチウムイオン電池は経年劣化で内部にガスが発生します。このガスによって電池は膨張して、電池自体の破損や発火・爆発のリスクが高まります。
過充電
電池の容量が100%を超えても充電し続けることを過充電といいますが、この過充電もリチウムイオン電池にとってはよくありません。強く負荷がかかることで本体の寿命が縮まるのはもちろん、膨張や液漏れといった破損にもつながるため危険です。
過充電の状態で製品を放置する人も多いですが、リスクを理解した上で注意して製品を利用しましょう。
強い衝撃が加わる
電池本体はもちろん、電池を搭載した製品を落としたり圧迫することで物理的に破損する恐れもあります。場合によっては破損だけに留まらず、その場で発火・爆発する危険性もあるため、製品は慎重に扱いましょう。
リチウムイオン電池の破損の見分け方は?
リチウムイオン電池が破損しているかどうかは、以下のポイントで判別できます。万が一の被害を受けないためにも、破損を確認したら早急に使用を中止して、処分に向けて準備を進めてください。
目に見えて壊れていないか
まずは、目に見えて破損してる箇所がないかを確認してみましょう。角が欠けていたりへこみが見られる、何らかの衝撃が加わって変形しているような状態は壊れていると判断できます。
甘い臭いがしないか
リチウムイオン電池は破損によって内部の電解液が漏れだす可能性があります。電解液には引火性の高い成分が含まれるため火災のリスクが高まり、また直に触れると腐食性の高さから化学やけどを引き起こす危険な液体です。
電解液は特有の甘い臭いがするため、リチウムイオン電池周辺でこの臭いを確認した場合は破損を疑い、慎重に対処しましょう。
膨張していないか
リチウムイオン電池で多く見られる症状が膨張です。経年劣化や外部からの衝撃等で内部にガスが発生することで引き起こされます。引き続きの利用が困難になるという点では、膨張も破損と判断してよいでしょう。
製品の蓋も閉まらないほどに膨らんだ電池は即処分、また多少の膨らみを確認できる電池についても無理に使用を続けず、可能なタイミングで早めに処分することを心がけましょう。
リチウムイオン電池の処分については、こちらの記事も参考にしてください。
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