本記事では、膨張したモバイルバッテリーの処分方法を紹介します。
モバイルバッテリーがパンパンに膨らんでいるときに、「燃えるゴミで捨てよう」と考えるのは非常に危険です。
モバイルバッテリーに使われるリチウムイオン電池は、取り扱いを誤ると火災や爆発の原因になります。
この記事を読んで、膨張したモバイルバッテリーの正しい処分方法と安全な保管の仕方を知り、事故やトラブルを防ぎましょう。
膨張の有無に関わらず燃えるゴミでは処分できない
モバイルバッテリーはケースがプラスチック製ですが、どの自治体でも燃えるゴミとしては処分できません。膨張に関わらず、燃えるゴミとして出すのは危険行為です。
以下で、燃えるゴミとして出すリスクや実際の事故事例を紹介します。
発火・爆発の危険がある
モバイルバッテリーの中に入っているリチウムイオン電池は、エネルギー密度が非常に高く、電解液と呼ばれる燃えやすい液体が含まれています。
膨張によって内部のセパレータ(絶縁体)が破れたり、外部から圧力がかかったりすると、プラス極とマイナス極が接触して内部短絡(ショート)を引き起こします。
その結果、激しい発熱を招くだけでなく、最悪の場合は数百度の火柱が上がるほどの熱暴走に至ります。
自宅での保管に注意するのはもちろん、軽い気持ちでゴミとして出すと、ゴミ収集車や集積場が大火事になりかねないので、十分注意しましょう。
ゴミで捨ててしまったことによる事故例
安易にゴミ袋に入れて出してしまうと、収集車や処理施設で甚大な被害が発生するため、注意が必要です。
過去には、以下のような事故や火災が発生しています。
昨年12月に鹿児島県伊仙町のごみ処理施設「徳之島愛ランドクリーンセンター」で発生した火災は、モバイルバッテリーなどに使われるリチウムイオン電池が原因とみられている。
(中略)
損傷した不燃ごみを仕分ける機械の修理には、2年以上かかるとされる。
引用:南日本新聞デジタル
全国各地でごみ処理施設やごみ収集車の火災事故が発生しており、新座市においても火災事故が発生した事例があります。
引用:新座市
もし、ゴミ処理施設や収集車で火災が起きた場合、作業員への被害が心配されるだけでなく、車両や施設の修理・回復までに時間がかかる点も考えなければなりません。
特に、処理施設の機械は復旧までに数ヶ月から数年かかるケースもあります。
このような事故が起きると、ゴミを出す住人側にも負担がきてしまうため、必ずルールを守った処分を心がけましょう。
膨張したモバイルバッテリーの処分方法
膨らんでいない通常のバッテリーであれば家電量販店などの回収BOXで済みますが、膨張品は「回収対象外」とされるケースがほとんどです。
以下の方法から、自身の状況に合うものを選んで利用しましょう。
自治体に相談して回収してもらう
原則としてモバイルバッテリーは「メーカー回収」が基本ですが、膨張して危険な状態にあるものに限り、特例で窓口回収を行っている自治体が増えています。
以下は、公式に膨張品の回収を認めていたり、相談窓口を設けていたりする自治体の例です。
| 自治体 | 回収方法 |
|---|---|
| 文京区 | 区役所窓口へ持ち込み |
| 江東区 | 清掃事務所への持ち込み 燃やさないごみの日に排出 ※袋に入れて膨張電池と記載 |
| 川崎市 | 生活環境事業所へ持ち込み |
| 相模原市 | 市のリサイクル施設へ持ち込み |
| 和光市 | 清掃センターへ持ち込み |
| 千葉市 | 環境事業所・リサイクル施設へ持ち込み |
ルールは頻繁に変更されるため、必ず事前に各自治体のホームページを確認するか、電話で「膨らんだモバイルバッテリーがある」と伝えて指示を仰ぎましょう。
また、通常の回収ボックスでは膨張品を入れるのはNGです。
自治体によって対応は180度異なるため、事前に確認した上で処分するのが安心です。
東京23区のモバイルバッテリー回収情報を確認したい方は、以下も参考にしてください。
メーカー回収を利用する
Anker(アンカー)などの有名メーカーは、公式HPの専用フォームやカスタマーサポートを通じて、膨張した製品の回収・処分を行っています。
利用の際は、以下の手順を参考にしましょう。
- 回収対象か確認する
- シリアルナンバーを入力する
- 対象の場合はフォームから必要事項を入力する
- 回収キットで送る
難しい手続きはなく、対象のモバイルバッテリーであれば回収してもらえます。
自宅に回収キットが届いたら、記載されている手順に従って梱包し、返送しましょう。
Ankerのモバイルバッテリー回収サービスについての詳細は、以下の記事で確認できます。
引き取りサービスを利用する
一部の家電量販店などでは、膨張品の回収を行っています。
例えば、ヨドバシカメラでは店頭への持ち込みなどにより、膨張したモバイルバッテリーを処分可能です。
ただし、膨張している場合は利用できるサービスが限られます。
液漏れや破損など、発火の危険性が高いものについては、特に注意しながら処分方法を検討しましょう。
利用前には、各サービスの詳細や条件を必ず確認してください。
不用品回収業者に回収してもらう
「自治体の窓口が開いている時間に動けない」「メーカーのサポートとやり取りするのが面倒」といった場合、最も便利なのが不用品回収業者です。
多くの業者は、リチウムイオン電池の適切な取り扱いに関する知識を持っています。
最短即日で自宅まで引き取りに来てくれるので、膨張などで危険な状態でも安心です。
ただし、業者によっては「バッテリー単体では割高になる」場合もあるため、大掃除の際に出た他の不用品や家電とまとめて依頼し、見積もりを取りましょう。
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膨張品はJBRC協力店で回収できる?
膨張・破損品は、JBRC協力店では回収できないケースがほとんどです。
家電量販店やスーパーに設置されている「黄色い回収ボックス」が目印ですが、膨張品については設置場所によって対応が異なります。
ヤマダ電機やケーズデンキでは回収不可
ヤマダ電機やケーズデンキなどのJBRC協力店にある、回収ボックスに膨張品を入れるのは厳禁です。
勝手に入れてしまうと、火災や事故につながりかねません。店舗や周囲のスタッフにも迷惑がかかるので、十分注意しましょう。
ほんの少しだけ膨張している気がするなど、判断が難しい場合は無理にボックスに入れず、スタッフに声をかけるのがおすすめです。
ヤマダ電機のモバイルバッテリー回収についてはこちら!
ヨドバシカメラは膨張したもののみ回収可
家電量販店の中でも例外なのが、ヨドバシカメラです。ヨドバシカメラでは、膨張しているもの、リサイクルマークのないものも回収しています。
ただし、破損や液漏れしているものは回収していません。
膨張に限っては回収・処分してもらえるので、近くに店舗がある場合は気軽に利用しましょう。
膨張したモバイルバッテリーの安全対策
処分先が決まるまでの間、余計なトラブルを避けるためには、使用を中止した上で安全に配慮しつつ保管をする必要があります。
以下で、自宅で火災を起こさないために徹底すべき5つの安全対策を見ていきましょう。
使用をただちに中止する・充電しない
「まだ使えるかも」「残っている充電だけでも使おう」と、膨張したバッテリーを使用し続けるのは非常に危険な行為です。
特に、充電は電池内部で激しい化学反応を伴います。膨らんでいるバッテリーにとっては、熱暴走のトリガーそのものです。
充電器に繋いだまま放置すると気づかないうちに発火し、就寝中や外出中に大惨事になる恐れもあります。
膨らみに気づいた瞬間にデバイスから取り外し、ケーブルを抜いて通電させないようにしましょう。
可燃物を近くに置かない
万が一発火した場合、最も恐ろしいのは周囲への延焼です。リチウムイオン電池の火は非常に勢いが強く、消火器でもなかなか消えません。
処分を待つ間は、以下のようなものを近くに置かないようにしましょう。
- カーテン
- じゅうたん
- ソファ
- 雑誌・新聞
- ティッシュなどの紙類
上記のような燃えやすいものは、膨張したモバイルバッテリーの近くには置いてはいけません。紙や布だけでなく、木製の棚やプラスチックの容器も避けましょう。
理想的なのは、コンクリートやタイル、土の上など熱に強く、延焼の恐れがない場所です。
火災が広がると周囲にも大きな影響が出てしまうため、保管の際は置き場所の配慮が欠かせません。
可能なら絶縁処理する
バッテリーの金属端子部分(USBポートなど)が露出している場合、他の金属製のものと接触してショートを起こす可能性があります。
そのため、端子部分をセロハンテープやビニールテープで覆い、絶縁処理を行いましょう。
ただし、テープを貼る際にバッテリーを強く握ったり、圧力をかけたりしないよう注意してください。
すでに中身が漏れ出しているような場合は、無理に触ると化学火傷や有害物質への接触リスクがあるため、直接触れずにトングなどを使って扱います。
金属の缶などで保管する
室内での保管に不安がある場合は、不燃性の容器を活用しましょう。
最も手軽で効果的なのは「お菓子の空き缶」や「金属製のバケツ」です。
缶の中に乾燥した砂を入れ、その上にバッテリーを置いて蓋をすれば、万が一発火しても火花が外に飛び散るのを防げます。
また、インターネット通販などでもモバイルバッテリー用の保管袋や缶を購入可能です。
ただし、雨に濡れると水没によるショートの危険があるため、必ず雨を避けられる場所を選びましょう。
なるべく早く処分する
膨張したバッテリーは、「いつ爆発するか分からないタイマー」が回っている状態です。
時間が経過するほど、内部では微細な化学反応が続いてガスの量が増え、圧力が高まり続けます。
「来月のゴミ出しの時に」「あとで時間ができたら」と先延ばしにせず、当日か翌日には処分先を確定させましょう。
自治体の窓口が閉まっている、メーカーの返信が遅いといった理由で処分が遅れる場合は、不用品回収業者などの「即日対応」が可能なプロに頼るのがおすすめです。
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モバイルバッテリーが膨張する原因
モバイルバッテリーが膨張・破損する主な原因は、経年劣化や落下による衝撃です。以下で、その他も含め5つの原因を紹介します。
経年劣化
リチウムイオン電池は消耗品であり、充放電を繰り返すごとに内部が化学的に劣化していきます。
一般的な寿命は、充放電サイクル300回〜500回程度です。つまり、毎日使っているのであれば、1年半〜2年で寿命を迎えます。
劣化が進むと電池内部でガスが発生しやすくなり、徐々に外装を押し広げていきます。
「最近電池の持ちが悪くなったな」と感じている古いバッテリーは、膨らみがなくても既に危険信号が出ていると考え、早めの買い替えを検討しましょう。
また、あまり使っていなかったとしても、長期間放置されているのであれば処分がおすすめです。
落下や衝撃
モバイルバッテリーは、精密機器で想像以上に繊細な家電です。
一度でも高いところから落としたり、カバンの中で強い圧迫を受けたりすると、目に見える傷がなくても内部の構造がダメージを受けていることがあります。
衝撃によって内部のセパレータ(絶縁膜)にわずかな亀裂が入れば、数週間〜数ヶ月かけてじわじわと広がり、ある日突然ショートして膨張や発火を招くケースも少なくありません。
外装にヒビが入るような「破損」はもちろん、強い衝撃を与えてしまった後は、しばらくの間異常な発熱がないか注意深く観察しましょう。
少しでも異常があるときは使用を中止し、適切な方法での保管と早めの処分をしてください。
高温環境での使用・保管
リチウムイオン電池が最も嫌うのが「熱」です。45度を超える環境での使用や保管は、劣化を劇的に加速させます。
特に、夏場の車内放置は禁物です。ダッシュボード付近は80度近くに達することもあり、一発でバッテリーが膨張・故障する原因になります。
また、充電しながらの「ながら利用(スマホへの給電+スマホの操作)」も避けましょう。
デバイス側とバッテリー側の双方が熱を持つため、おすすめできません。風通しの良い涼しい場所で使用、保管することを常に心がけましょう。
過充電・過放電
バッテリーを満タンのまま放置する「過充電」と、反対に空っぽのまま放置する「過放電」も膨張の原因の1つです。
近年の製品は保護回路がありますが、安価なものや古い製品では100%になっても充電器を繋いだままにすると、負荷がかかり続けます。
大きな負荷のかかったモバイルバッテリーは劣化し、故障するリスクが高いので注意が必要です。
また、0%の状態で長期間放置すると内部の化学物質が不安定になり、次に充電を始めた際に異常な反応(ガス発生)が起きやすくなります。
30%〜80%程度の残量を維持するのが、電池の健康には最もおすすめです。
粗悪品・非認証製品
インターネット通販で見かける、異常に安価でメーカー名も不明なモバイルバッテリーは注意が必要です。
このような製品の中には、安全を守るための「保護回路」が省略されていたり、中古のセルを再利用したりしている悪質な製品が含まれています。
日本国内で販売が義務付けられている「PSEマーク(電気用品安全法適合)」がない製品は、発火・膨張のリスクが非常に高いため、購入は避けた方が無難です。
信頼できる国内メーカー、世界的にシェアのあるブランド品を選ぶことが、最大の安全対策になります。
まとめ|膨張したモバイルバッテリーは安全に処分しよう

膨張・破損したモバイルバッテリーの処分は、スピードと正確な処分方法選びが重要です。
「燃えるゴミで捨てない」「無理に分解しない」「早めにプロや自治体に頼る」といった基本を徹底し、自分に合った方法を選んで利用しましょう。
モバイルバッテリーは便利な道具ですが、扱いを誤れば家一軒を焼き払うほどの威力を持っています。
少しでも処分に不安がある方は、ぜひ安全に回収・処分できる不用品なんでも回収団にご相談ください。
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見積もりは完全無料で、料金に納得できない場合は無料でキャンセルできるので、まずはお問い合わせください。
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膨張したモバイルバッテリーをそのまま家に置いておくのは危険ですか?
膨張したモバイルバッテリーは、放置しているだけでも発火のリスクがあります。内部ではガスが発生して圧力が高まり、ある日突然破裂する可能性もあるためです。
特に高温環境や強い衝撃が加わると、熱暴走につながるケースもあります。安全のためにも、適切な保管を行いながらできるだけ早く処分方法を検討しましょう。 -
膨張しているかどうか判断できない場合はどうすればよいですか?
見た目では判断が難しい場合でも、違和感があれば注意が必要です。例えば、ケースがわずかに盛り上がっている、充電中に異常な熱を感じるといった症状は劣化のサインといえます。
無理に使用を続けると状態が悪化する可能性があります。少しでも不安がある場合は使用を中止し、自治体やメーカーへ相談するのが安心です。 -
モバイルバッテリーを自分で分解して処分することはできますか?
モバイルバッテリーを自分で分解するのは非常に危険な行為です。内部には可燃性の電解液や高エネルギーの電池が含まれているため、工具が触れただけでショートする可能性があります。
また、分解中に発火すると大きな事故につながる恐れもあります。安全のためにも、必ずメーカーや自治体、専門業者の回収サービスを利用してください。 -
古いモバイルバッテリーは膨張していなくても処分したほうがよいですか?
長期間使用したモバイルバッテリーは、見た目に異常がなくても内部劣化が進んでいる可能性があります。充電の持ちが極端に悪くなった場合は、寿命が近いサインと考えられるでしょう。
無理に使い続けると、突然膨張や発熱が起きるケースもあります。安全のためにも、使用年数が長い製品は早めに買い替えと処分を検討するのがおすすめです。 -
モバイルバッテリーを安全に長持ちさせる方法はありますか?
モバイルバッテリーを長く使うためには、使用環境と充電方法に気を配ることが重要です。高温の場所に放置したり、満充電や空の状態で長期間保管したりするのは避けましょう。
また、落下などの衝撃を与えないよう丁寧に扱うことも大切です。日頃から適切な使い方を意識することで、劣化や膨張のリスクを抑えられます。



























































































































































































































