この記事では、生前整理とはなにか、終活とはどのように違うのかを解説します。
人生の終わりに向けて準備を始める「終活」。その中でも注目されているのが「生前整理」です。
生前整理は、単なる片付けとは違い、残された家族の負担を減らし、より穏やかな最期を迎えるための積極的な行動です。
具体的な進め方や、スムーズに整理を進めるための重要なポイントも紹介します。
なにから始めれば良いか分からない方も、この記事を読めば安心して生前整理に取り組めるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
生前整理とは
生前整理とは、これからの人生をよりよく、そして残される家族の負担を軽減するための準備を行うことです。
生前整理には、以下の目的があります。
◼︎生前整理の目的
- 残される家族への負担軽減
- 自身の人生をより良く生きるため
- 財産の明確化と管理
- 精神的な安心感の獲得
具体的には、不用なものを処分したり、銀行口座や保険、不動産などの財産を把握し、リスト化したり、情報やものの整理をします。
また、整理した情報は、エンディングノートを作成したり、遺言書を作成したりすることで、自分の希望を明確に残します。デジタルデータの整理も重要です。
元気なうちから少しずつ始めることで、心身の負担を減らしながら、残される家族の心配をすることなく、最期を迎える準備ができます。
生前整理に似た言葉の違い
こちらでは、生前整理に似た言葉である、終活・遺品整理・老前整理について、生前整理との違いを解説します。
終活との違い
生前整理と終活は、どちらも人生の終末に向けて行う準備という点で共通しているが、範囲と重点に違いがあります。
終活は、「人生の終わりのための活動」の略称で、より意味が広い概念です。自身の死後に関する準備だけでなく、残された人生をより良く生きるための活動も含まれます。
一方で、生前整理は、終活の中でも特に、自身が生きているうちに、身の回りの物、情報、財産などを整理することに焦点を当てた活動です。
主な目的は、残された家族の負担を軽減することとに焦点が当たります。
遺品整理との違い
生前整理と遺品整理は、どちらも「ものを整理する」という点で共通しています。しかし、違いは、整理をする主体となる人が異なります。
生前整理は、自身が自身の所有物の整理に主体的に関わることで、後悔のない人生の準備を進めるものです。一方、遺品整理は、残された家族や親族が故人の所有物を整理することです。
自身のものは自身で整理するという意味になりますが、生前整理を行ったからといって遺品整理が不用になることはありません。
亡くなってから、生前整理で残したものをさらに遺品整理で処分するものが出てくるケースがほとんどです。
老前整理との違い
老前整理は、老後をより快適に過ごすために、50代、60代など体の自由がきくうちに身の回りの物を整理することです。
老前整理と生前整理は、どちらも自身が生きているうちに行う整理という点で共通しています。
しかし、始める時期に違いがあり、老前整理は、生前整理よりもより早い段階で整理を行うのが一般的です。
老前整理は「これからの老後のための整理」、生前整理は「これからの死後のための整理」と捉えるとわかりやすいです。
生前整理をするメリット・デメリット
生前整理には、自身と親族にとってさまざまなメリットがある一方で、デメリットもいくつかあります。
以下にメリットとデメリットをまとめました。
◼︎メリット
- 遺族の負担を軽くできる
- 大切な財産を引き継げる
- 自分自身がすっきりする
- 相続トラブルを事前に防げる
◼︎デメリット
- 時間・労力がかかる
- 感傷的になることがある
- 費用がかかる
生前整理の一番の目的である遺族の負担を軽くできるというのは大きなメリットです。また、亡くなる前に自身の意思をかなえられます。
ただし、生前整理は、過去の品々を整理する中で、感傷的な気持ちになることがあります。人生の終末について考えることが精神的な負担となることも。
生前整理を進めるにあたっては、家族の理解と協力が不可欠です。無理に進めたり、勝手に進めたりすると、親族間の仲が悪化する可能性もあります。
メリットとデメリットを理解した上で、自分にとって最善の方法を検討してみてください。もし迷うことがあれば、費用はかかりますが、専門家や業者に相談することも有効です。
生前整理でやることと進め方
こちらでは、生前整理でやることと進め方を解説します。
1.身の回りの物の整理
生前整理における身の回りの物の整理は、まず家全体の物を把握し、残す物、手放す物、保留などに分類します。
手放す物は適切に処分し、残す物は使いやすく整理整頓。思い出の品はまとめて保管してください。
進め方としては、計画を立て、小さな範囲から始めるようにしましょう。
ただし、一人で行うには、かなり労力のかかる作業です。家族の協力を得たり、業者を利用したりすることをおすすめします。
生前整理を業者に依頼すれば、効率的かつスムーズに整理できます。費用はかかりますが、時間や労力、精神的な負担を考えると、有効な選択肢です。
おすすめの生前整理業者については、以下の記事も参考にしてみてください。
2.お金や財産に係るものの整理
利用している金融機関などを全てリストアップし、必要な情報や書類を揃えておくようにしてください。
以下の通り、必要な情報や書類は、さまざまあるため抜け漏れのないように注意が必要です。
- 銀行
- 有価証券
- 不動産
- 保険
- 年金
- 貴金属・骨董品
- 借金・ローン
お金や財産の整理では、まず銀行口座、保険、不動産、有価証券などの種類や名義、管理状況を明確にします。
不要な口座は解約、保険は見直しを検討し、不動産の権利書やローンの契約書なども一箇所にまとめます。
3.エンディングノートなどに情報を記録
エンディングノートや関連書類への情報記録は、希望や意思、大切な情報を明確に残すために重要です。
エンディングノートを作成する際には、デジタル遺品の整理も行なっておくと、情報を整理しやすくなります。
氏名、生年月日、連絡先などの基本情報に加え、延命治療や葬儀、埋葬に関する希望を具体的に記しましょう。
財産一覧と管理場所、デジタルアカウントの情報、親しい人へのメッセージも忘れずに。保険や年金、介護に関する情報も整理しておくと良いでしょう。
これらの情報を一箇所に集約し、家族が容易に見つけられる場所に保管します。定期的に内容を見直し、最新の状態に更新することも大切です。
生前整理のやることリストについては、以下の記事も参考にしてみてください。
生前整理をするときのポイント
こちらでは、生前整理をするときのポイントを2つ紹介します。
一気に進めず無理のないペースで行う
生前整理は、人生の終末に向けて大切な準備を進める作業ですが、作業が完了するまで、決して期間は短くありません。
少しずつ時間をかけながら、自分のペースで進めることをおすすめします。心の負担を軽減し、落ち着いて作業が進められるでしょう。
次に、体力的な側面も考慮する必要があります。長年積み重ねてきた物を整理するには、想像以上のエネルギーが必要です。
特に高齢の方にとっては、身体への負担も大きくなります。
無理をして体調を崩してしまっては、本末転倒です。一日の中で作業時間を区切ったり、体調の良い日に少しずつ進めたりするなど、無理のない範囲で進めることが大切です。
家族や親戚と一緒に進める
生前整理の問題は一人で抱え込まず、周りの人に協力を求めることをおすすめします。
特に、財産の整理や遺品の分け方など、将来的に親族間で揉めやすい事柄については、生前に話し合っておくことが非常に大切です。
また、物の整理においては、家族や親戚の意見を聞くことで、客観的な視点から判断することができます。
不用品と思っていたものに意外な価値があったり、残すべきかどうかの判断を助けになったりします。
さらに、生前整理は、肉体的な負担も伴う作業です。重い物を運んだり、高い所の物を出し入れしたりする作業は大きな負担になります。
家族や親戚に手伝ってもらうことで、負担を軽減できるだけでなく、安全に作業を進められます。
生前整理は業者に依頼できる
生前整理は、自身で行うだけでなく、専門の業者に依頼することも可能です。特に、以下のような場合には業者への依頼を検討すると良いでしょう。
◼︎業者依頼がおすすめのケース
- 体力的な負担が大きい場合
- 物の量が非常に多い場合
- 時間的な余裕がない場合
- 分別や処分方法がわからない場合
- 遠方に住んでいて、なかなか整理に行けない場合
業者に依頼するなら、作業員が効率的に作業を進めてくれるため、大幅な時間と労力を節約できます。
整理をする精神的・肉体的な負担から解放されます。また、ハウスクリーニングなどのオプションを利用すれば、整理後の清掃まで、生前整理をワンストップで全て完了できる業者も。
業者を選ぶ際は、複数の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討することをおすすめします。
何にどれくらいの費用がかかるのか、明確に説明してくれる業者を選ぶようにしてください。行政の許可を持っているか、評判や実績はあるかも確認しましょう。
生前整理のことなら不用品なんでも回収団へ！
長年ため込んだ家財、趣味のコレクション、ものが多いとなかなか腰が上がらない生前整理。
分別不要で、運び出しも任せるだけなので、お客様の負担は最小限です。一軒家丸ごと、お部屋の一部だけでも対応可能です。
生前整理で出た、どんな不用品も迅速丁寧に回収します。
生前整理は、これからの人生をより快適に過ごすための第一歩です。不用品を整理することで、心もスッキリ、新たな気持ちでセカンドライフを迎えるサポートになります。
生前整理のことでも、ぜひ「不用品なんでも回収団」にもご相談ください。
