この記事では、日本刀の処分方法を紹介します。
遺品整理の最中、蔵や屋根裏、物置から日本刀が発見されることは少なくありません。
発見や登録には「発見届出済証」、所持や処分には「銃砲刀剣類登録証」が必要です。
登録証のない真剣の扱いや模造刀の廃棄についても解説しているので、参考にしてください。
日本刀を処分時の必須確認事項
最初は、日本刀を処分する際に必要な確認事項について解説します。
日本刀を見つけた、相続したなどで所持や処分には確認しなければならないことがあります。
日本刀に銃砲刀剣類登録証があるかを確認する
日本刀を見つけたら、まずは「銃砲刀剣類登録証」があるのかを確認しましょう。
登録証は、日本刀の鞘や刀袋に紐や輪ゴムなどで括りつけられており、例外を除いてワンセットになっていることが多いです。
見当たらない場合は、刀袋の中や保管箱の隅にあったりすることが多いので、日本刀の近くを良く探してみましょう。
どこを探しても見つからない場合は、見つかった地域を管轄する警察署へ発見の届出を出してください。
警察署へ届け出る時は、直に日本刀を持っていくのはNGです。
できる限り、日本刀を動かさずに警察署へ連絡を取り、指示を仰いでから手続きなどを行うようにしましょう。
「発見届出済証」を発行してもらうことで「銃砲刀剣類登録証」の登録手続きが可能となります。
本物の日本刀であれば、登録手続きを行っていることが多いので、登録証の紛失や見つからない場合は再発行手続きが主となるでしょう。
日本刀が真剣なのか確認する
日本刀が真剣(本物)なのかを確認しましょう。
多くの場合、前述の銃砲刀剣類登録証が一緒に保管されているので、登録証があれば本物です。
また、日本刀と呼ばれるのは「玉鋼で作刀されたもの」のことを指し、鉄を鍛錬して生成されているため磁石に反応します。
詳しい方なら、拵えや地鉄、平地の刃文などでも判断できるでしょう。
模造刀の場合は、観賞用に日本刀を模して作られており、生産性やコストの面で精製が簡単な「アルミニウム・亜鉛合金・銅」などで作られている物が多いです。
プラスチック製や木造の場合もあり、これらの素材では磁石に反応しません。
本物かどうかの判断がつかなければ、磁石を利用してみてください。
日本刀処分する前の登録証の再交付手順
つづいて、日本刀を処分する前の登録証の再交付手順について解説します。
銃砲刀剣類登録証の紛失や古すぎて文字が読めない場合は、登録証の再交付が必須です。
銃砲刀剣類登録証の再交付の手順は以下の通りです。
- 所轄の警察署へ発見の届出をし「発見届出済証」の発行してもらう
- 所轄の警察署の会計課へ登録証の紛失届出を提出
※自宅で紛失した場合は不要な場合がある - 遺失届出書の受理番号を受け取る
- 各都道府県の教育委員会へ連絡して、登録証の再交付申請手続きを問い合わせる
- 送付された以下の書類に必要事項を記入し返送する
- 指定された日時に日本刀を持参し教育委員会の審査会場で審査を行う
必要な書類は以下の通りです。
- 登録証再交付申請書・鑑定申請書
- 銃砲刀剣類登録証(亡失・盗難・滅失)届出書
※遺失届出書の受理番号の記入欄有り
持参した日本刀のデータが審査によって採取され、教育委員会の登録データと一致したことが確認できれば銃砲刀剣類登録証が再交付されます。
再交付には手数料3,500円が必要です。
自治体によって、申請方法や必要な書類や証明書などが異なる場合があるので、住んでいる地域の教育委員会へ連絡を取るのがベストです。
当該地域で日本刀のデータが一致しなかった場合は、全国の教育委員会へ情報を配布し照会が行われます。
全国の教育委員会のデータにも無い場合は新規登録となります。
手数料は6,300円で新規登録することが可能です。
登録証あり日本刀の処分方法
次は、登録証がある日本刀の処分方法を解説していきます。
登録証がある=真剣(本物)であり、本来は殺傷能力の高い武器です。
住民やゴミを扱う仕事に従事する人がケガをしないよう、自治体での一般ゴミ・粗大ゴミに日本刀を出すことはできません。
日本刀は危険なものであるという意識を持ち、正しい方法で処分しましょう。
遺品整理業者に回収してもらう
日本刀を遺品整理業者に回収してもらう方法です。
遺品整理を依頼すれば、蔵や倉庫に眠る不用品などのほか、日本刀が見つかれば一緒に処分できます。
買取が可能な遺品整理業者なら、日本刀を買い取ってもらえる可能性があります。
ただし、「銃砲刀剣類登録証」があるものに限られるので注意してください。
遺品整理業者では「遺品整理士」の有資格者が在籍していることが多いのも特徴。
有資格者がいることで、安心して家財などの整理や仕分けを任せることができます。
また、遺品整理業者の多くは、不用品をまとめて処分できる料金プランがあります。
「積み放題」などと呼ばれており「一定の料金で複数の家財や不用品をトラックに積み込める」サービスです。
このサービスは、不用品回収業者でも多く扱われており、お得に利用できます。
蔵や倉庫、実家の整理など大規模な処分に最適です。
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買取業者や刀剣専門店に買い取ってもらう
買取業者や刀剣専門店に日本刀を買い取ってもらうのも良い方法です。
前提として、登録証があり管理されメンテナンスが行き届いた日本刀に限ります。
日本刀の種類や名のある刀匠の作、鍛冶一派の日本刀などが買取価格が高い傾向にあります。
また、売却するならば自分でも日本刀の価値を知っておくため「鑑定書」を出してもらうのも大事です。
公益法人や鑑定ができる美術館、博物館などに依頼することで発行してもらえます。
所持している日本刀の適切な価値を証明でき、買取価格の相場を判断するのに必須といえるでしょう。
ネットオークションに日本刀を出品する
ネットオークションに日本刀を出品するのも、おすすめの処分方法です。
直接、業者に買い取ってもらうよりも高値が付く可能性が高いです。
ただし、初めて日本刀を触るような初心者には、Yahoo!オークションなどは避けた方が良いでしょう。
自分で出品する都合上、知識がなければ説明することが難しく、鑑定をしてなければ所持している日本刀の価値を見いだせないまま、買いたたかれてしまうことも。
出品する場合は、鑑定を行い所持している日本刀の価値を見定めた上で、価格を決めましょう。
また、日本刀や刀剣販売の専門業者が行っているネットオークションなら、信頼できるのでおすすめです。
ほかには、専門業者に委託して「全国美術刀剣会」などに出品する方法もあります。
日本刀を警察署に引き取ってもらう
日本刀を警察署に引き取ってもらうのが一番安全な日本刀の処分方法です。
生活安全課が対応している部署になり、連絡して引き取りの旨を伝えましょう。
直接持ち込むのも可能ですが、持っていく途中や署内でトラブルに巻き込まれる可能性があるので引き取りに来てもらうのが一番です。
無論、出張費などはかからないので、安心して引き取りに来てもらいましょう。
また、現物の日本刀や発見場所、登録証の証拠写真を撮ることも考えられるので、来訪した警察官の指示に従ってください。
日本刀を寄贈する
日本刀を国公立の美術館、博物館に寄贈することでも処分する事ができます。
一般に公開することを前提として、日本刀の寄贈を受け入れている施設も多く存在しています。
ただし、寄贈する場合は、直接送ったり持参することはできません。
寄贈予定の施設の公式サイトなどを事前に確認して、対応窓口に日本刀を寄贈する旨を伝えてください。
施設の担当者から、日本刀を寄贈するのに必要な手順や書類などを説明してくれます。
指示に従い、手続きをすることで寄贈が成立するので、まずは連絡をしましょう。
模造刀の処分方法
最後は、模造刀の処分方法を紹介します。
模造刀とは「作成時に日本刀の製法や鋼材などを用いない刃が付けられていないもの」と定義した刀のことです。
模造刀の中には「模擬刀・居合刀」などがあり、用途は異なりますが広義的には模造刀の仲間です。
模造刀は、日本刀とは違い特殊な手続きや手順を踏まなくとも、レプリカであるため単純な処分方法で捨てることができます。
不用品回収業者に回収処分してもらう
模造刀を不用品回収業者に回収してもらう方法です。
不用品回収業者の中には、遺品整理・片付け代行など幅広く対応できる事が多いのも特徴。
部屋・倉・倉庫などの分別や仕分け、掃除に不用品回収と一回の利用で一括整理することも可能です。
依頼方法も簡単で、電話やメールで連絡でき、予約の際は日時指定ができる場合もあります。
また、遺品整理業者と同様にパックプランを扱っている業者も多く、模造刀や他の不用品を処分するのにうってつけです。
不用品回収業者のパックプラン相場
パックプラン | 料金相場 | 利用トラックの目安 |
---|---|---|
Sパック | 28,000円~40,000円 | 軽トラック |
Mパック | 45,000円~60,000円 | 1.5tトラック |
Lパック | 60,000円~80,000円 | 2tトラック |
LLパック | 80,000円~お見積り | 4tトラック |
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自治体の家庭ゴミ・粗大ゴミとして処分する
模造刀であれば、自治体の家庭ゴミ「可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ゴミ」に出すことができます。
脇差や小太刀などの刀身が短い模造刀が対象になるでしょう。
模造刀とはいえ、切っ先が鋭利なことも多く保護や潰すなどして「危険・キケン」と表記の上、家庭ゴミの収集日に出してください。
また、自治体によっては分別が必要な場合があるので、刀身部の金属や木製の柄など分解することも視野に入れておきましょう。
粗大ゴミは、「一辺が30cm以上または50cm以上のもの」と定義されています。
太刀や打刀などの模造刀なら、刀身・柄合わせて1m以上になる物が多く、分解などしない限り粗大ゴミに該当するでしょう。
しかし、自治体によってはいずれかの方法でも出せない可能性があるので、あらかじめゴミ出しルールの確認をして適切に処分してください。
売却・譲る
専門店に売却する方法と知り合いに譲るなどの方法もあります。
刀剣を扱う専門店なら、日本刀のほかに模造刀を買取の対象にしている事も多いです。
模造刀の状態が良かったり、美品に近いものほど買い取られ易く、査定に出してみるのも悪くはないでしょう。
また、メルカリなどのフリマアプリに出品するのも一つの方法です。
時代劇ものの舞台や演劇をする役者さんなど、一定の需要があるかもしれません。
ただ、市場が狭小であることは間違いないので、売れずにいつまでも処分できない場合も。
友人・知人に模造刀を譲る場合は、処分する前に聞いてみるのもいいでしょう。
ほかには、ジモティなどを活用することで、近隣の人に譲ることができます。
貰い手が見つかるまで、ある程度の時間が必要なので、時間に余裕があるときに行うのがベストです。
日本刀の処分に困ったら「不用品なんでも回収団」へ!
日本刀の処分に困ったら「不用品なんでも回収団」へ回収してもらいましょう!
不用品なんでも回収団は「遺品整理・部屋片付け代行・不用品回収」のスペシャリスト。
古い家屋の部屋や蔵、倉庫などの片付け・清掃・不用品回収をワンセットで行え、見つかった日本刀も他の不用品と合わせて一括で処分できるので快適さは抜群です。
一括処分には、パックプランの「なんでも積み放題」がおすすめ。
S〜3Lパックと回収物に応じたトラックを幅広く手配でき、Sパックなら9,800円〜と格安です。
一軒家相当の3Lパックは要見積りとなりますが、現状に則った最適な料金プランを提案してくれるので安心して利用できます。
パックプランは、作業に伴う一定の諸経費も含まれているので、費用負担が少ないのも魅力。
日本刀の処分や実家の整理なら「不用品なんでも回収団」にぜひご相談ください。