この記事では、孤独死された方の遺品整理について解説していきます。
特に、長期発見されない孤独死のあった部屋を遺品整理は、害虫や腐敗臭などの理由から自力で行うには難しいです。遺品整理をするなら、業者に依頼することをおすすめします。
遺品整理を依頼する業者の費用の相場や、その費用を負担する方は誰なのかについても解説するため、孤独死での遺品整理の全てがわかります。
ぜひ最後までお読みいただき参考にしてください。
孤独死した方の遺品整理は相続人(親族)が行う
遺品整理は単なる作業ではなく、故人に最後の敬意を払う行為でもあります。孤独死した方の遺品整理は相続人が行うのが基本。
相続人の方には、故人の財産を整理し、相続手続きを進めるという法的な義務があります。
◾︎配偶者以外の法定相続人の順番
- 故人の子供
- 故人の孫
- 故人の父母
- 故人の祖父母
- 故人の兄弟姉妹
- 故人の兄弟姉妹の子供
ただし、相続人がいない場合や、遠方に住んでいて遺品整理が困難な場合など、さまざまな事情で相続人が直接遺品整理を行えないケースもあるでしょう。
その場合の選択肢として、遺品整理業者への依頼があります。遺品整理業者は、故人のプライバシーや近隣に配慮し、迅速で丁寧な遺品整理を行ってくれます。
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孤独死した方の遺品整理にかかる費用相場
こちらでは、孤独死した方の遺品整理にかかる費用の相場を解説します。
業者に依頼する際には、複数の業者から見積もりを取り、比較検討するのがおすすめ。
複数から見積もりを依頼すれば、費用はもちろん、業者の対応やサービス内容などからも、より自分に合った業者を見つけられます。
遺品整理のみ依頼する場合
◾︎遺品整理のみの費用相場:30,000円〜
一般的な量の遺品整理の場合、3万円~というのが相場です。遺品整理に含まれる作業には以下のような内容が一般的です。
◾︎遺品整理の作業内容
- 不用品の回収・処分
- 残す物と捨てる物の仕分け
- 貴重品の捜索
- 買取品の査定
- 供養・お焚き上げ、もしくは業者の紹介
- 相続手続きのサポート
- 作業後の清掃
しかし、以下の要素によって、この金額より高くなる可能性があります。
◾︎費用に影響する主な要素
- 部屋の広さの間取りや広さ
- 遺品の量の多さ
- 清掃、消毒、特殊な廃棄が必要な場合
- 階段のないマンションの高層階
- 建物の近くに駐車スペースがない
一番大きく費用に影響するのは、部屋の間取りや広さです。1Rや1Kは、3万〜8万円、1DKであれば、5万〜12万円、1LDKであれば、7万〜20万円と費用も大きく変わってきます。
特殊清掃も一緒に依頼する場合
◾︎遺品整理と特殊清掃の費用相場:100,000円〜
遺品整理の際に、特殊清掃も必要な場合には、10万円~というのが相場です。特殊清掃で行う作業は以下の内容が一般的です。
◾︎特殊清掃の作業内容
- 床、壁、天井などの清掃、消毒
- 血液や体液を特殊な薬剤で除去
- 消臭や臭気対策
- 汚染された物品の撤去
特殊清掃は現状回復のための作業です。遺品整理も一緒に依頼すると、部屋の完全な清掃からリフォームまで、行なってくれる業者もあります。
ただし、以下のようなケースでは、費用が追加でかかることも。事前にどこまで行なってくれるのか、どの作業は追加でかかるのかを確認しておきましょう。
◾︎追加料金がかかる例
- ゴミ屋敷のようにゴミ、不用品の量が溜まっている
- 階段のないマンションの高層階
- 建物の近くに駐車スペースがない
長期発見されない孤独死は自分での遺品整理は難しい
長期発見されない孤独死の場合、遺品整理は自分でしたいと思われる方でも、かなり骨の折れる作業になってしまいます。
こちらでは、自分で遺品整理をするのが難しい理由について3つ紹介します。
害虫・害獣の駆除が必要なことがあるため
長期発見されない孤独死の現場では、遺体の腐敗に伴って、以下の問題が発生する可能性があります。
- ハエやゴキブリの大量発生
- ネズミの発生
- 悪臭の発生
孤独死から期間があいた遺体は腐敗し、多くのハエが集まり、短時間で大量のウジが発生します。特に、夏場に亡くなったケースでは、より腐敗し、ウジの発生が早まるでしょう。
ハエだけでなく、食べ物やゴミが残っていることにより、ゴキブリやネズミなども引き寄せられて発生します。
また、害虫や害獣のフンの臭いや、遺体や、食べ物などの腐敗臭により、かなり強烈な悪臭になります。この悪臭は、近隣住民にも迷惑をかけることも。
異臭によって孤独死が発見された際には、かなりの悪臭で部屋が充満することになります。ここまでなってしまうと、害虫・害獣の駆除や消臭には、薬剤や駆除方法が必要です。
素人の方では、適切な処置を行うことが難しく、害虫を拡散させてしまう恐れもあるため、自力では難しいといえます。
感染症などのリスクがあるため
遺体が腐敗していると、サルモネラ菌、大腸菌など、様々な病原菌が繁殖していることがあります。
また、害虫や害獣の影響により、寄生虫が発生していることも考えられます。
遺体から体液が漏出し、周囲に飛散している可能性があり、防護服や安全対策をしておかないと、重篤な感染症になる可能性も。
また、感染症にかかってしまっていた場合には、家族や周囲の人へ感染させてしまうリスクもあります。
そのため、孤独死での遺品整理を自分で行うのはおすすめしません。
血液などの汚れ・臭いが除去できないため
孤独死の現場での遺品は、80%以上が処分せざるを得ないものになっています。
孤独死は発見が遅れてしまうことも多く、発見までに、遺体が腐敗し、悪臭や雑菌が発生することがほとんどです。
そのため、腐敗臭や、漏れ出た体液によって、家財や所持品のほとんどは処分することになります。
腐敗臭や汚れがついているものと、残せるものを仕分けるのはかなりの労力が必要です。
また、整理をする人にとって精神的な負担も大きいです。そのため、孤独死された方の遺品整理を依頼するなら、特殊清掃と遺品整理を業者へ依頼することをおすすめします。
孤独死から遺品整理までの流れ
遺体が発見され、警察から孤独死を知らされてから、動き始めることが多いでしょう。孤独死が知らされてからは以下の流れで遺品整理まで進むことが一般的です。
- 業者に依頼する
- 特殊清掃を行う
- 遺品整理を行う
- 遺品を売却または形見分けを行う
業者に依頼する際には、複数の業者から見積もりを取ってから比較して決めるようにしてください。
孤独死の場合、遺体から出た体液や汚れがこびりついていることが多いため、特殊清掃業者に依頼します。
依頼すれば、床、壁、天井など、部屋全体を徹底的に消毒・清掃された後、形見にするものと処分するものを分け、不要なものは適切に処分します。
遺品整理が終われば、賃貸物件の場合は、家主へ賃貸契約の解約と引き渡しが必要です。
孤独死の場合の遺品整理の注意点
孤独死があった部屋の遺品整理は、遺族にとっても非常に辛い経験になります。
孤独死の場合は、遺品整理をするにあたって注意する点が、4つあります。近隣への配慮や、安全への配慮などがあるため、こちらで紹介する内容を押さえておきましょう。
特殊清掃前の部屋に立ち入らない
特殊清掃は、遺体が長期発見されず、腐敗していた際に行われることが多いです。特殊清掃前の部屋への立ち入りは、以下の理由から控えておいてください。
◾︎特殊清掃前に立ち入ってはいけない理由
- 感染症のリスク
- 精神的なショック
- 二次汚染
- 特殊清掃の妨げ
状況把握のためにと思っても、特殊清掃が終わるまでは立ち入らないようにしましょう。
特殊清掃が入らないと、部屋が安全な状態になりません。また、不用意に出入りすると遺体から出た体液や汚れから、二次汚染になる可能性があります。
許可なく部屋の窓を開けない
長期発見されなかった孤独死の現場で遺品整理を行う際、窓を開けないというのも非常に重要です。
部屋の中の異臭で思わず窓を開けてしまいたくなることもあるでしょう。そういった際には、特殊清掃を依頼してください。
窓を開けてしまうと悪臭が周囲に拡散してしまいます。また、ハエやゴキブリなどの害虫が、窓から出ていってしまうことも。
近隣住民に多大な迷惑をかけてしまうため、特殊清掃が入って、窓を開けてもいいという許可が出てから窓を開けるようにしてください。
マスク・手袋をして遺品整理を行う
遺品に触れる際に、手袋を着用することで、他の場所に病原菌を拡散させるリスクを減らします。
マスクを選ぶ際には、防塵マスクやサージカルマスクなど、飛沫や粉塵を遮断できるものがおすすめです。
手袋は、ゴム手袋やビニール手袋など、使い捨てできるものが便利です。可能であれば、防護服を着用すれば、より安全に作業ができます。
作業前後は、必ず手を洗い、消毒を行いましょう。
遺品は清潔な状態にして残す
孤独死された方の遺品整理は、遺族にとって大切な品々を残す作業です。できる限りきれいな状態で残した方が故人を思いやることになります。
また、貴金属を売却する際には、状態をよくしておかないと査定額に影響が出ることもあるため、入念な清掃を行なってください。
◾︎遺品を清潔にする方法
- 拭き取り:柔らかい布で、中性洗剤を薄めたぬるま湯などで拭き取る
- 消毒:アルコール消毒液などで消毒
- 日干し:天気が良い日に、日干しをするのも効果的
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孤独死した方の遺品整理は、腐敗臭や害虫、漏れでた体液などの影響で、自分で行うのは難しい作業です。感染症のリスクもあるため、おすすめしません。
孤独死した方の遺品整理には、専門の業者があります。近隣やプライバシーに配慮しつつ、確実で迅速な作業を行なってくれます。
複数の業者から見積もりをとって、比較検討した上で業者選びをすることを、おすすめします。
孤独死した方の遺品整理は、ぜひ「不用品なんでも回収団」にご相談ください。不用品なんでも回収団には、遺品整理士の有資格者が在籍しています。