この記事では、49日前の遺品整理がなぜ問題ないのか、メリットや注意点を解説します。
一般的には49日を過ぎてからと言われることもありますが、49日前に遺品整理を始めることには、メリットがあります。
遺品整理には、故人や遺族への配慮が必要です。49日までの避けるべき行動も解説するため、49日前の遺品整理の全体がわかります。
この記事を参考にして、失敗しないための遺品整理を行なってください。
49日前の遺品整理は問題ない
遺品整理は、葬儀・告別式が終わってからであれば、49日前に遺品整理を行うのは特に問題はありません。49日前に遺品整理を済ませておけば、故人の旅立ちをサポートできます。
供養や気持ちの整理で忙しいなどの理由から、49日を過ぎてからでないと遺品整理に手をつけられないという方が多いです。
大切なのは、遺族が納得のいくタイミングで、無理のないペースで進めることです。
遺族は故人が極楽浄土へ行けるように、7日ごとに供養(忌日法要)を行い、49日目には忌明けの法要である「四十九日法要」を執り行います。
この法要をもって、故人の魂は無事に次の世界へ旅立つとされ、遺族も日常生活に戻るとされています。
49日前に遺品整理を行うメリット
こちらでは、49日前に遺品整理を行うメリットを5つ紹介します。
気持ちの整理がつきやすい
49日法要という区切りを意識した遺品整理は、単に物を片付けるだけでなく、遺族の気持ちの整理できるという側面においてもメリットです。
遺品整理を早々に終えられることは、故人のいない新たな生活に向けて、少しずつ心の準備を始めるきっかけにもなるでしょう。
また、遺族が集まれるタイミングを取りやすいのも、49日前に遺品整理を行うメリットです。
複数人で故人を偲びながら、分担して整理を行うことは、心の支えとなり、気持ちの負担を軽減できるでしょう。
49日法要で形見分けができる
49日前に遺品整理ができていれば、法要に集まったタイミングで「形見分け」ができます。
法要という場で、故人を偲びながら、それぞれの思い出を共有し、故人の知らなかった一面を知れることも。
形見分けを通じて、故人を感じながら、それぞれの新たな生活へと踏み出せると考えられます。また、親族間の仲を深めるよい機会にもなるでしょう。
不要な出費を抑えられる
49日を目安に遺品整理を進めれば、不要な出費を抑えられます。
故人が住んでいた住居が賃貸物件だった場合、故人が亡くなった後も家賃はかかります。また、公共料金や、サブスクサービスも、解約手続きをしない限り、料金が発生するため注意が必要です。
こういったサービスの解約手続きを早めに行えるため、遺族の負担を軽減できるのがメリットです。
サブスクサービスといった、デジタル遺品の整理方法については以下の記事も参考にしてみてください。
親族間のトラブルを避けられる
早い段階で遺品の確認と分類を始めることで、親族が集まって故人の品々について話し合う時間を作れます。
法要前に誰が何をどうするかを明確にすることで、遺産分割や形見分けに認識のずれを防ぐことが可能です。
結果として、親族間のトラブルを回避しやすくなります。それぞれの希望や故人との関係性を考慮しながら、納得のいく形で遺品を分けるようにしてください。
忌引休暇で遺品整理を行える
会社員であれば、家族が亡くなられた際には、葬儀や告別式への参列、およびその後の諸手続きをするために忌引休暇を取得できます。
普段忙しい方でも、忌引休暇を利用すれば、効率的かつ、集中的に遺品整理ができます。
特に、遠方に住んでいる親族が集まって作業をする場合は、皆が休みを取りやすいこの期間が貴重な機会になるでしょう。
49日前に遺品整理をする注意点
こちらでは、49日前に遺品整理をする注意点を4つ紹介します。
遺族の気持ちに寄り添う
49日前の遺品整理では、遺族の誰かが感情の整理をできていないこともあります。そのため、最も配慮する点は遺族の気持ちに寄り添うことです。
思い出を共有する時間も大切にし、無理強いや急かす言動は避けるべきです。
遺品整理をするメンバー全員の感情を尊重し、ペースを合わせましょう。
無理のないペースで進める
大切な方を亡くされた悲しみは深く、遺品整理は精神的にも肉体的にも大きな負担がかかります。
体調が優れない時や、気持ちがふさいでいる時は無理に進めず、休息を取りながら、自身のペースで進めましょう。
一度に全ての遺品を整理しようとせず、少しずつ、できる範囲から始めることが大切です。完璧を求めすぎると、焦りやプレッシャーにつながり、心身の疲労を招く可能性があります。
専門業者の利用も検討する
高齢の方や体調の優れない方、精神的に辛い状況にある方は、無理に自身で行おうとせず、専門業者の利用を検討することで、負担を軽減できます。
また、仕事や遠方にお住まいのなどの理由で、遺品整理に十分な時間を確保できない場合、専門業者に依頼することで、効率的に作業を進められます。
49日までの限られた時間の中で、スムーズに整理を終えるために有効な手段です。
遺言書やエンディングノートを確認する
遺言書やエンディングノートは、遺品整理の進め方や、誰に何を託したいのかといった故人の想いを理解する上で非常に重要です。
見落としていた貴重品や重要な書類を発見できる可能性もあります。
遺言書は、一般的に公正証書遺言であれば公証役場、自筆証書遺言であれば自宅などで保管されていることが多いです。
エンディングノートは、故人の身の回りの引き出しや、保管場所を指定している場合があります。
49日前の遺品整理の進め方
こちらでは、49日前の遺品整理の進め方を解説します。この時期の遺品整理は、ご遺族の心身の負担を考慮しながら、無理のないペースで進めることが大切です。
1.準備期間(葬儀後~初七日まで)
まずは何よりも、葬儀や告別式で疲弊した心身を休ませることが最優先です。遺品整理の必要性やタイミングについて、遺族間で話し合うようにしてください。
遺言書、エンディングノートの有無を確認します。専門業者の利用についても検討するとよいでしょう。
現金、通帳、保険証書、年金手帳、権利書、契約書類など、重要な書類や貴重品を探し出し、リスト化して安全な場所に保管します。
2.仕分け・整理期間(初七日~三七日頃)
故人の部屋や家全体を見渡し、どのようなものがあるのかを把握します。ざっくりと把握できると、以下のカテゴリーに仕分けていきます。
- 形見分けするもの
- まだ使えるもの
- デジタルデータ
- 明らかに不用なもの
明らかに不用なものが一番多くなるため、仕分けたものをおくスペースは広く取っておくとよいでしょう。
まだ使える家具、家電などは、移動させずに貼り紙などをして、わかるようにしておくことをおすすめします。
思い出の詰まった写真や手紙は、形見分けに取っておき、時間をかけてゆっくりと整理します。
3.処分・再利用の検討期間(三七日~五七日頃)
分別した不用品について、自治体の回収や、不用品回収業者の利用など、処分方法を確認します。
リサイクル・売却が可能なものは、リサイクルショップへの持ち込みやネットでの売却を検討してください。
仏壇、位牌、故人が大切にしていたものの中で、供養が必要なものは、お寺や遺品整理業者などに確認しましょう。
4.形見分け・清掃(五七日~四十九日頃)
仕分けした形見分けの品を、法要の場や法要の後に、親族と話し合いながら分けていきます。
全ての遺品を整理、形見分けができたら、不用品を処分し、故人が住んでいた部屋を清掃します。ハウスクリーニング業者に依頼すると楽々です。
必要に応じて、賃貸契約の解約手続きや公共料金の名義変更、解約手続きを行います。
遺品整理を自分で進める際のより詳しい解説については、以下の記事も参考にしてください。
49日前にするべきことと避けるべきこと
こちらでは、49日前にするべきことと避けるべきことを紹介します。
49日前にするべきこと
49日法要までには、主に以下の4つを行います。
- 仏壇の購入
- 本位牌の準備
- 四十九日法要の準備
- 香典返しの準備
49日法要に合わせて新しい仏壇を用意する場合は、設置場所などを考慮し、大きさや予算に合わせて選びます。
すでに仏壇がある場合は、清掃や修繕が必要かどうかを確認しましょう。
本位牌は、49日法要で白木の仮位牌から魂を移し替える、故人の霊が宿る大切なものです。位牌に彫る文字(戒名、没年月日、享年など)を確認し、間違いがないように依頼してください。
香典返しは、香典の金額に応じて品物を分け、掛け紙(のし紙)の準備も行います。掛け紙には「志」または「満中陰志」と記載し、喪主の名前を入れます。
49日前に避けるべきこと
49日法要までは、以下のことは避けるようにしましょう。
- 結婚式
- お宮参り
- 七五三
- お正月のお祝い
- 慶事への出席
- 遠出の旅行やレジャー
- 新築の購入や建て替え
49日前は、故人の霊がまだこの世にとどまっていると考えられている期間です。そのため、一般的にはお祝い事や派手な行動は慎むべきとされています。
飲み会への出席についてですが、故人を偲ぶ期間ですので、賑やかな場所への参加は控えた方がよいという考え方があります。
大きな金額の買い物についても、生活に必要なものを購入することは問題ありませんが、衝動的な買い物や派手な出費は避けた方がよいです。
遺品整理のことなら不用品なんでも回収団へ!
故人様との思い出が詰まった品々、どう整理しようか困る方が多いです。「不用品なんでも回収団」には、遺品整理のプロである遺品整理士が在籍しています。
ご遺族様のお気持ちに寄り添い、真心を込めて整理をお手伝いします。
どこから手をつけていいかわからない、時間がない、体力的に難しいといった遺品整理でのお悩みをすべて解決します。
遺品整理のことなら、ぜひ「不用品なんでも回収団」にもご相談ください。