この記事では、遺品整理とうつ病の関係性を徹底的に解説します。
故人の残した品々を整理する遺品整理は、故人を偲び、思い出を整理する大切な機会です。しかし、心に大きな負担がかかり、うつ病のような症状を引き起こすことも。
遺品整理がうつ病を引き起こすメカニズムや、放置することで起こりうるリスクがわかるので、ぜひこの記事を参考にしてください。
遺品整理とうつの関係性
こちらでは、遺品整理とうつの関係性を解説します。
相続人がうつ傾向だと遺品整理が難しくなる
うつ病には、何事にも意欲がわかない、気力が低下するという症状があります。
遺品整理は、遺品の分別、保管方法の決定、処分方法の選択など、遺品整理には多くの判断が必要になる作業です。
うつ病による集中力や思考力の低下によって、こういった判断が難しくなることがよくあります。
「やらなければならない」という義務感はあっても、身体や心が全く動かないという状態に陥りやすいです。
さらに遺品整理が進まないことに対して、自己嫌悪に陥り、うつ症状を悪化させるという悪循環になることもあります。
うつ傾向のある方にとっては想像以上に大きな負担になります。
遺品整理が原因でうつ状態になることも
遺品の整理を進めていくと、亡くなった事実を改めて突きつけられます。故人との関係が良好であった場合、その衝撃は計り知れません。
事故や事件、あるいは闘病の末に亡くなった方の遺品を整理する際、気持ちが落ち込むことがあります。
「もっと何かできたのではないか」「生前にこうしてあげればよかった」といった後悔の念がわき上がり、自責の念に苦しむことがあります。
こういった精神的な負担と身体的な負担がキャパシティを超えると、遺品整理をきっかけにうつ病になることも。
最初は気分の落ち込みや倦怠感といった軽い症状でも、いつの間にかうつ病になってしまったというケースもあります。
故人がうつなら遺品整理が難航することも
故人がうつ病だった影響で、生前整理が十分にできなかった場合、部屋に物が多すぎてゴミ屋敷のようになっていることがあります。
遺品整理の負担が増えるだけでなく、どこから手をつけてよいかわからないという問題も起こります。
ものが多すぎると、遺族は何を残すか判断に迷いやすいです。処分することが最優先になり、残すべきものも誤って処分してしまうリスクも。
特に、故人がうつ病と闘いながらも大切にしていた物には、特別な思い入れがあるかもしれません。
もし、故人の遺言書が見つかった際に、処分したくても故人の意思を尊重して遺さないといけないと困るケースもあります。
遺品整理せずに放置するリスク
遺品整理せずに放置するリスクについて解説します。
親族間のトラブルになる
故人の預貯金通帳、権利書、保険証書などが整理されずに放置されると、遺産分割協議がスムーズに進まなくなります。
放置していると、他の相続人から「情報が開示されていない」「不公平な扱いを受けている」といった不満になることも。
結果、遺族の誰かが遺品や貴重品を勝手に持ち出したり、処分してしまったりするようなことが起こることもあります。
また遺品整理が滞り、財産の全容把握や評価が遅れると、期限内に申告・納税ができず、延滞税や加算税が発生する可能性があります。
この税負担を誰が負うかで、親族間のトラブルに発展することもあるため、全ての相続人に共有することが大切です。
親族間のトラブルは、金銭問題が一番多いため、放置するのはリスクであることは押さえておきましょう。
名義変更などの手続きが遅れる
故人の財産に関する名義変更手続きが大幅に遅れたり、あるいは不可能になってしまうというリスクがあります。
預貯金通帳、不動産の権利書、自動車の車検証、保険証券など、名義変更手続きには書類が必要です。
遺品の中に埋もれて見つからないと、書類を探し出すだけでも多大な時間と労力がかかり、手続きを遅らせる原因になります。
また、遺品が整理されないままでは、故人がどのような財産をどれだけ持っていたのかを正確に把握することが困難です。
故人の預貯金口座は、名義変更が完了するまで原則として引き出せません。遺された家族の生活費や葬儀費用の支払いに支障をきたす可能性があります。
弁護士を通せば、情報開示や整理を行なってくれるため、早めに相談して明確にしておきましょう。
固定資産税や家賃など不要な出費になる
亡くなったとしても、解約をしないと請求され続けるサービスがあります。放置していると要らぬ出費が発生することもあるため注意してください。
例としては以下のものがあります。
- クレジットカードの自動引き落とし
- 月額制・サブスクサービス
- 水道・光熱費
- 税金・家賃
電気、ガス、水道などの契約がそのままになっている場合、使用していなくても基本料金が発生し続けることがあります。
また、マンションなどの集合住宅の場合、家賃だけでなく、管理費や修繕積立金が発生し続けます。
故人が賃貸物件に住んでいた場合は、速やかに大家さんや管理会社に連絡してください。その他、故人が契約していたサービスを見直し、不要なものは解約しましょう。
デジタル遺品が問題になっている近年では、解約すら難しいことも。デジタル遺品の整理方法については、以下の記事も参考にしてください。
悪臭や害虫が発生する
故人が亡くなってから時間が経過した場合や、生前に衛生状態があまり良くなかった場合には、悪臭や害虫のリスクがあります。
強烈な悪臭や大量の害虫は、近隣住民とのトラブルや、悪臭は吐き気や頭痛、病気の原因になりえます。
悪臭や害虫は、近隣住民に迷惑をかけ、苦情になるだけではありません。最悪のケースとして、損害賠償の訴訟に発展する可能性があります。
悪臭や害虫がひどく、通常の清掃では対応できない場合は、特殊清掃が必要です。また、建材が食い荒らされたり、カビによって建物が傷んだりすると、修繕も必要です。
清掃や修繕に、高額な費用がかかるというのもリスクとして考えられます。
遺品整理が進まない時の対策
こちらでは、遺品整理が進まない時の対策を解説します。
医師やカウンセラーに相談する
もし、遺品整理が進まない原因に以下の症状がある場合や、うつ病かもしれないと感じたらや心療内科の医師に相談してみましょう。
- 気分の落ち込みが続く
- やる気が出ない
- 集中できない
- 眠れない
- 食欲がない
医師は、心の状態を詳しく聞いて、必要であれば薬による治療や、カウンセリングなどを紹介してくれます。
遺品整理をする中で感じる悲しみ、故人を失った寂しさ、後悔の気持ち、誰にも言えない孤独感などからつらくなりがちです。
カウンセラーは、安心して話せるように配慮してくれますし、あなたの気持ちを受け止めてくれます。
また、悲しみを乗り越えるためのサポートや、ストレスを減らす方法を教えてもらうことも期待できます。
もし、親族との間で意見が合わないなど、コミュニケーションが難しい場合も、相談してみると良いでしょう。
うつ病は早めの対処が重要ですが、なかなか自分から相談しにくい病気です。
少しでもおかしいと感じたら一人で抱え込まず、自分を守るために、専門家のサポートを受けることを考えてみてください。それは決して恥ずかしいことではありません。
遺族に協力を求める
責任感の強い方や、故人への想いが強い方は、誰かに頼るというのが難しいかもしれません。しかし、遺品整理は一人や少人数で行うには、大変なケースがほとんどです。
遺族総出で遺品の分別、梱包、搬出といったな作業を分担することで、一人当たりの負担を減らせます。
同じ悲しみを共有する遺族と協力することで、気持ちを共有できますし、孤独感を和らげられます。
遺品整理をきっかけに疎遠だった親族も巻き込んで作業を進めることで、思わぬ事実や発見になることも。
また、何を残し、何を処分するかといった判断に迷っても、他の遺族と相談することで、より客観的な視点から、後悔の少ない遺品整理にできます。
ポイントとしては、作業が滞ってしまう前に、早めに他の遺族に相談を持ちかけること。
他の遺族にもそれぞれの生活や都合があります。無理強いするのではなく、可能な範囲での協力を求めましょう。
「〇日の〇時から、〇〇の整理を手伝ってほしい」のように、具体的な内容と日時を伝える方が協力してもらいやすくなります。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理業者なら、遺品の分別、梱包、搬出、清掃など、遺品整理で最も大変な作業を全て代行してもらえます。
遺品の種類に応じて、リサイクル、買取、廃棄といった適切な方法で処理し、不用品の処分に関する手続きなども代行してくれる場合も。
そのため、遺品整理がつらく、なかなか作業を進められないという方や、親族の協力が得られない方には強くおすすめします。
また、体力的に不安がある場合や、遠方に住んでいてなかなか作業時間を確保できない場合にも有効です。
遺品整理には、遺品整理士という専門資格があります。遺品整理士は、故人の気持ちに寄り添って、最適な遺品整理を進めてくれます。
遺品整理士が所属する業者であれば、より効率的に遺品を整理・分別し、スピーディーです。業者を選ぶ際には、実績や評判、資格や許可、追加料金の有無を確認することをおすすめします。
優良でおすすめの遺品整理業者については以下の記事も参考にしてみてください。
遺品整理のことなら不用品なんでも回収団へ!
遺品整理は、精神的にも肉体的にも負担が大きく、うつ病になる方もいます。うつ病にならずとも、日常生活に少なくとも影響があることも。
その中で遺品整理を行う際には、専門家の力を借りることで負担を大幅に軽減できます。
不用品なんでも回収団は、貴重品の捜索、不用品の適切な分別・処理、リサイクル可能なものの選別など、が遺品整理をワンストップで依頼可能です。
また、お困りごとにも柔軟に対応し、適切な方法を提案します。
遺品整理士が在籍しているため、遺族の気持ちや状況に寄り添ってより良い遺品整理にするためのサポートをします。
遺品整理のことでも、ぜひ「不用品なんでも回収団」にもご相談ください。