この記事では、自分で遺品整理を進める場合の手順を詳しくまとめています。
故人と向き合うために、遺品整理は自分達で進めたいと考える方もいるでしょう。スムーズに進めるためのステップや必要な道具を紹介するため、記事を読んで作業前の不安を解消してください。
あわせて、注意点や業者に依頼すべきケースも解説します。遺品整理を自分で進めようと考えている方は、記事を参考に準備を進めてください。
自分で進める遺品整理の5ステップ
遺品整理は残された親族や相続人にとっても精神的に辛いものがありますが、遺品を通して故人との思い出に向き合いたい、早めに終わらせて賃貸物件や固定資産税の支払いを避けるなどの理由で自分たちで進めるケースも多いです。
その際は、トラブルや後悔がないよう焦らず落ち着いて進めることが大切です。以下のステップに沿って、遺品整理をスムーズに進めましょう。
①親族・相続人に作業の旨を知らせる
まずは、親族や相続人に遺品整理を行う旨を知らせます。
一般的な遺品整理のタイミングとして、葬儀の直後や四十九日の法要後が挙げられます。この時は多くの親族や相続人が集まるため、皆が集まっているタイミングで作業を進める、もしくは集まっている場で遺品整理の日取りを確定させましょう。
独断で遺品整理を進めてしまうと、形見分けの段階でトラブルに発展してしまう恐れもあります。遺品整理をトラブルなく円滑に進めるためにも、作業の旨を必ず親族・相続人に知らせることが重要です。
②作業手順やスケジュールを決める
遺品整理を進めることを決めたら、作業の手順やスケジュールを明確にしましょう。
手順を決めず行き当たりばったりで進めてしまうと時間がかかり、何度も現場に通うことになり効率的にもよくありません。相続税の申告期限や賃料・固定資産税の支払いなどが迫っている場合は、相続人が無駄な出費をかけないためにも早急に進めることが大切です。
現場へは何回通って何日までに作業を完了させるか、まずはどの部屋から進めていくかなど、作業するメンバーで決めておきましょう。
③必要・不要を選別する
実際の作業に取り掛かったら、まずは部屋の中にある品目を必要・不要で選別しましょう。遺品整理においては、以下を必要な物と考えて選別してください。
- 故人との思い出の品
- 貴重品
- 財産関連の品目
- 返却の必要性があるもの
- 仕事・契約関係の重要書類
これらの品目については原則必要な物として選別しておき、まずはそれ以外の不要な品目をまとめます。選別を終えた後、親族・相続人で話し合い必要な物の取り扱いについて決めましょう。
④遺品の分配
必要と選別した遺品を、次は親族や相続人・故人の友人等に分配します。分配について遺言書に記載がある場合は内容に沿って進めていき、当てはまらない品目については話し合いで分配方法を決めましょう。
⑤不用品を処分する
遺品の分配が済んだ後は、残った不要な品目を不用品として処分します。不用品の処分方法はいくつかあるため、品目に応じて最適な手段を選びましょう。
不用品の主な処分方法は以下の通りです。
自治体にゴミとして出す
日用品などの細々としたものであれば、自治体が毎週回収しにくる一般ゴミとして処分可能です。可燃・不燃の分別を適切に行なった上で、ゴミ袋を分けて処分してください。
ソファやベッドなどの大型家具や、一般ゴミとして処分ができない品目は粗大ゴミとして処分できるケースもあります。自治体のゴミ回収センターに持ち込むか、粗大ゴミの指定置き場に回収シールを貼り付けて出しておきましょう。
リサイクルショップに持ち込む
不用品の中に、状態がよい物や売れそうな物がある場合は、リサイクルショップに持ち込んで買い取ってもらうのも一つの方法です。ゴミとして処分するよりも、少しでも現金として返ってくる方が作業コストの削減にもつながるため、親族・相続人側としては助かる部分もあります。
ブランド物の食器や大型家具など、状態がよければ買い取ってもらえる可能性も高いため、不要として選別した品目の中にこれらがないか確認してみましょう。
不用品回収業者に依頼する
運搬の手間がかかり自力では処分しづらい、産業廃棄物扱いで簡単に処分できない等の品目がある場合は、不用品回収業者に依頼しましょう。不用品回収業者は基本的にどんな品目でも回収可能で、遺品整理で出た不用品の処分にはうってつけです。大量に出た不用品もまとめて回収してもらえるため、ゴミが多くなる場合は依頼することで自身の労力を削減できます。
不用品回収業者に依頼する場合は、相場に見合う適切価格で対応してくれる優良業者を探すことが大切です。見積もり時にはなかった料金を作業後に追加で請求してくる悪徳業者もいるため、依頼時には注意してください。
安心して任せられるおすすめ業者については、こちらの記事で紹介しています。
遺品整理を自分で行う場合に必要な道具
遺品整理を自分で行う場合は、スムーズに作業を進めるためにもいくつか道具を揃えておきましょう。代表的な道具は以下の通りです。
- ダンボール
- マジックペン
- ゴミ袋
- 台車
選別した遺品を区別できるようにダンボールやマジックペン、不用品を処分するためにゴミ袋は用意しておきましょう。大きな物を運搬する時には、台車があると便利です。
その他、汚れる場所での作業となる場合は作業着や軍手も用意するなど、状況に応じて道具を揃えてください。
自分で遺品整理を進める際の注意点
自分で遺品整理を進める際は、トラブルを避けるためにも以下の点には注意しておきましょう。
近隣に配慮して作業する
遺品整理を進める際は、近隣に配慮して作業することが大切です。大勢で作業する場合や重たい物を運搬する際の騒音など、特にマンションやアパートなどの集合住宅では苦情が入る恐れがあります。
集合住宅の場合は早めに遺品整理を進めることが大切ですが、周囲に迷惑をかけないよう心がけましょう。
衛生環境が悪い場合は無理をしない
孤独死のケースでは、部屋の衛生環境が悪く異臭や害虫が発生していることも多いです。このような環境で無理に遺品整理を進めてしまうのは心身ともに悪影響のため、業者による特殊清掃が終わり安全を確保してから作業にあたりましょう。
貴重品を誤って処分しない
遺品整理時、誤って貴重品を処分しないように気をつけなければなりません。自身にとっては貴重品という認識がなくても、他の親族や相続人にとっては貴重品な物であり、誤って処分したことでトラブルに発展する恐れもあります。
慎重に作業を進めるとともに、貴重品かどうかの判断が難しい物はよく話し合った上で取り扱いを決めましょう。
遺品整理を業者に依頼するのがおすすめなケース
遺品整理は自分でも進められますが、場合によっては業者に依頼する方が労力やコストとともに節約できる場合もあります。
遺品整理士の有資格者が在籍している業者も多く、遺族に寄り添い適切に品目を仕分けしてくれるため安心です。以下の点が懸念される場合は、無理に自分で進めず業者に依頼することも検討しましょう。
現場が遠方にある
故人宅が遠方にあり、頻繁に遺品整理に通えない状況である場合は、業者に依頼する方がコスト的にも安く抑えられる場合があります。大きな家や物が散乱している家の場合は、人数がいても1日で遺品整理が終わらないケースも十分に考えられるため、業者に依頼することも候補に入れておきましょう。
業者に鍵を預けておけば立ち会い不要で作業してくれる業者もあり、貴重品や金品発見時は適切に保管して後で渡してくれます。
作業人員が確保できない
遺品整理で大型の家具などを片付ける場合、どうしても人員が必要になります。自分で作業する場合は人員を確保できなければスムーズに進められませんが、業者であれば遺品整理に最適な人数で現場へ駆けつけて、迅速かつ的確に対応してもらえます。
人数が集まらない場合は、業者に依頼して作業を進めてもらいましょう。
退去や相続税申告の期限が迫っている
故人宅が賃貸物件の場合、解約手続きを進めなければ相続人に賃貸費用の支払いが発生します。一軒家の場合であっても、物件が残り続ける限りは固定資産税が発生して、その支払いは相続人が担うことになります。
そして、相続税についても故人の死亡から10ヶ月と期限が定められており、遺品の相続時に納税義務が発生した場合には期限内に手続きを済まさなければなりません。退去が長引けばそれだけ無駄に費用を払い続けることになり、相続税の申告期限を超過すると無申告加算税や延滞税のペナルティが発生します。
こうしたリスクを避けるためにも、業者に依頼して迅速に作業を進めてもらうことを検討しましょう。
遺品整理のおすすめ業者については、こちらの記事も参考にしてください。
自分で進める遺品整理に不安があれば「不用品なんでも回収団」がサポート!
自分で進める遺品整理に不安がある場合は「不用品なんでも回収団」がサポートします。
遺品整理士も在籍しており、プロの目線で遺品を迅速に仕分けます。
ご遺族の思い出に向き合い、慎重に作業を進めるためご安心ください。
不用品であっても品目の状態によっては買取を実施できるため、コスト節約を期待する方にもおすすめです。
日数が経過して荒れた家や遠方で自分たちが立ち会えない家であっても、責任を持って遺品整理を進めます。
その他、遺品整理に関してお悩みの点があれば、お気軽にお問い合わせください。