高齢者の家がゴミ屋敷化しやすい理由についてご紹介します。
超高齢化社会に関連して社会問題と言われている、高齢者宅のゴミ屋敷問題。ゴミ屋敷に住む人の大多数は70歳以上の高齢者だという統計も出ており、本人にも周りにも様々な影響を与えるため、深刻な問題になっています。
高齢者の家がゴミ屋敷化しやすい理由に加え、原因と対策についても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
高齢者の家がゴミ屋敷化しやすい原因
高齢者の家がゴミ屋敷化しやすい原因についてご紹介します。
元々はとても綺麗好きの方であっても、年を重ねるごとに動くのが億劫になり、家が乱雑になるのはよく聞く話です。ですが年齢ゆえの原因以外にも、実は隠れたサインが潜んでいる可能性もあります。
高齢者の家がゴミ屋敷化してしまう原因は、以下の6つの点が考えられます。
体力や気力が低下している
代表的な原因は、やはり年齢ゆえの体力や気力の低下です。
年を重ねると体調のコントロールが難しくなり、特に持病を抱えている場合は日常生活でさえも多大のエネルギーを消費するものです。部屋の状態を見て片付けをしなければ…と感じてもなかなか思うように動けないのかもしれません。
また視力も落ちてくるので、家の中がどれだけ汚れているか把握できなかったり、全体的に判断が鈍くなる傾向もみられます。
認知症などの病気が原因で片付けができない
高齢者のゴミ屋敷問題は、認知症の影響を受けるパターンも多くあります。
認知症によってゴミの分別が出来なかったり、ゴミ収集の日時を認識できないため放置してしまう、もしくは出すことすら忘れてしまうのです。地域によってはゴミの分別が細かく、若い人でも覚えるのが難しいこともありますので、高齢者にとっては至難の業かもしれません。
認知症は一人暮らしの高齢者に多いと言われていますので、一人暮らしの高齢者宅がゴミ屋敷化してしまう可能性も高くなると言えるでしょう。
以下の記事を参考にしてください!
精神的な疾患が原因になっている
認知症以外にも様々な精神的疾患が原因となり、高齢者の家がゴミ屋敷化する可能性があります。
代表的なものは、よく聞く「うつ病」や「ためこみ症」。うつ病は片付けを行う気力さえ奪ってしまう疾患ですし、ためこみ症も物への執着が強く、片付けや持ち物を処分することに強い嫌悪感を感じます。
その他にも「統合失調症」や「ADHD」などの発達障害も原因になる場合があり、自分だけでは対処しにくいため、専門の医師に相談する必要もあります。
精神的な疾患が原因になっている場合の対処法はこちら!
セルフネグレクトが原因で片付けられない
近年、高齢の方に多く見られるようになったのが「セルフネグレクト」。
セルフネグレクトとは、自身の健康や安全に関して無頓着な状態で、生きていくための基本的な管理ができなくなってしまうことです。これには、トイレに行くこと・お風呂に入ること・通院すること・食事をすることなどの日常生活が含まれています。
簡単に言うと「自分で自分の世話をしない」状態で、家が散らかり放題になっていても特に気にしません。ただこの状態は、ゴミ屋敷の問題以前に日常生活の支障が出ますので、このサインが現れたら危険です。
近くに頼れる人がいない
近くに子どもや親戚がいない高齢者の場合、家がゴミ屋敷になりやすい可能性があります。
ゴミを捨てる作業や片付けは想像以上の労力を使うものですので、体力が衰えた高齢の方にとってはセルフ作業に限界があります。近くに頼れる人がいないとそのまま放置してしまったり、サポートを求めることを諦めてしまい、結果的にゴミ屋敷が出来てしまうのです。
物を捨てることへの強い拒否感がある
高齢の方の年齢を考えると「物を大切にしてきた方が多い年代」ですので、持ち物を捨てることに抵抗がある可能性もあります。
いわゆる「もったいないの精神」ですが、特に高齢の方には多い考え方で、これは育ってきた環境や世代にも影響があるでしょう。持っていればいつか使うかもしれない…と考えて捨てることができず、気付けばゴミ屋敷になっているという状況が考えられます。
ゴミ屋敷になった高齢者の家を片付ける方法
ゴミ屋敷になってしまった高齢者の家を片付ける方法をご紹介します。
片付けの方法はゴミ屋敷のレベルにもよりますが、一般的な方法は「業者への依頼」と「自力での片付け」の2つに分かれます。スムーズに片付けを進めるためにも、ゴミ屋敷の状態とサポートできる人数などを考えて判断してください。
プロの片付け業者に依頼する
ゴミ屋敷の程度にも関係しますが、自力での片付けは現実的に難しいと判断した場合はプロの片付け業者に依頼してください。
専門の片付け業者への依頼のメリットは、なんといっても片付けの手間と労力を節約できることです。ゴミ屋敷の片付けは、仕分けから始まり、分別しての処分、再度の収納と清掃などかなりの手間が掛かります。家のサイズやゴミの量にもよりますが、これを家族だけで行うにはかなりの労力と期間が必要になるのです。片付け業者なら1日、もしくは2~3日程度ですべてを終わらせてくれるので、費用が掛かるとしても大きな価値があります。
ゴミ屋敷の片付けを請け負ってくれる業者は数多くありますが、中には法外な費用を請求してくる業者も見受けられますので、十分に注意してください。
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家族で協力して自力で片付ける
高齢者本人も片付ける意欲があり、サポートできる人数も多いのであれば家族で協力して片付ける方法もおすすめです。
自力での片付けなら業者依頼の際の高額の費用を浮かすことができ、他人が家の中に入らないのでプライバシーを守ることができるというメリットがあります。また無理なく自分たちのペースで片付けることも可能でしょう。
ただゴミ屋敷のレベルにもよりますが、害虫が多く発生している場合や特殊清掃が必要な酷い汚れがある時は、部分的に専門業者に依頼する必要があるかもしれません。素人の清掃には限界がありますので、無理はしないようにしてください。
ゴミ屋敷を自力で片付ける方法とコツはこちらから!
高齢者の家がゴミ屋敷化することで起こる被害
高齢者の家がゴミ屋敷化することで起こり得る被害についてご紹介します。
高齢者の家がゴミ屋敷化してしまうと、以下に紹介する4つの被害が起こり得る可能性があります。本人の身の安全はもちろん、周囲への迷惑となるパターンもありますので、可能性のあるリスクは十分に理解しておいてください。
転倒するなどの事故の可能性が上がる
物が片付いていない部屋で考えられるリスクは、やはり転倒事故です。
何もない場所でも転倒しやすい高齢者であれば、足元に物が乱雑に散らかっている部屋なら転倒のリスクは格段に上がります。しかもその際に怪我をして動けなくなると、片付けができない状態に拍車がかかり、ゴミ屋敷は悪化の一途を辿ることになるでしょう。
火災などを引き起こす可能性が上がる
ゴミ屋敷のリスクとして次によく挙げられるのが、火災の危険性です。物が沢山積み重ねられた部屋では、服がストーブの上に落ちて引火する事故や、埃がコンセントに積もり火災になってしまう例が数多くあります。
また家中に物が溢れているので、万が一火災が発生した時に火のまわりが早く、すぐに家中に燃え広がってしまう可能性があるのです。しかも住人が高齢者の一人暮らしであれば、ゴミ屋敷の中で即座に逃げるのは難しいです。
他人との関わりが減り孤独が強まる
ゴミ屋敷は孤独死の可能性と関連付けて考えられることが少なくありません。
家をゴミ屋敷にしてしまう高齢者は、一般的に他人との関係が希薄で、家で一人で過ごすことが多い傾向があります。家に誰かを招くこともできないため、人との関わりを持とうとせず、孤独が強まっていくのです。
もし身近にそのような高齢者がいる場合は、ちょっとした声がけや行政のサポートを受けられるように助けてあげてください。
近隣住宅への被害が出る
ゴミ屋敷は住人本人の健康状態にも被害を及ぼしますが、近隣の住民にも多大な影響があります。
例えば、気温が上がってくるとゴミから悪臭がしますし、害虫の発生やゴミの散乱に悩まされることも。ゴミ屋敷の住民と昔からの顔馴染みだとしても、なかなか直接注意することは難しく、悩みの種になります。
また住宅が密集しているエリアの場合、ゴミ屋敷で火災が起こると近隣住宅への飛び火の可能性も高いでしょう。ゴミ屋敷は近隣住民を様々なリスクに巻き込みますので、早急に解決する必要があるのです。
高齢者の家をゴミ屋敷化しないためにできる対策
高齢者の家をゴミ屋敷化しないためにできる対策についてご紹介します。
ゴミ屋敷を作り出さないためには、高齢者ご本人はもちろんのこと、周りにもできることがあります。ちょっとした行動でゴミ屋敷を未然に防げるのであれば、ぜひ取り組んでみたいと思われることでしょう。
身近に一人暮らしの高齢者がおられる方は、ぜひ参考にしてください。
ゴミ屋敷のリスクを説明する
自身の親や知人の家がゴミ屋敷化してきているなら、まずはゴミ屋敷のリスクを説明してみましょう。
環境の変化や大きな行動を好まない高齢者に対して効果的なのは、健康面や安全面でのリスクを具体的に挙げることです。「危ないから片付けて」と言うよりも、「転んで怪我をしてほしくないから転倒する可能性のあるゴミを片付けよう」と言う方が受け入れやすいはずです。
他人から見てゴミだとしても、本人にとっては大切にしているものの可能性もありますので、無理強いせずに高齢者が受け入れやすい方法でリスクを説明してください。また「怪我してほしくない」「健康でいて欲しい」「心地よく生活してほしい」など、ポジティブな内容で説得することも大切です。
行政のサービスを利用する
高齢者宅のゴミ屋敷化は、訪問客が少ないため掃除をしないことから始まるパターンが多いようです。
家族が近くにいなくても、行政の介護保険サービスや見守りサービスを活用することで、日常的に人の訪問があるように工夫してみてください。人の訪問があると認知能力も衰えませんし、定期的に掃除や片付けをするきっかけになります。
また近隣のゴミ屋敷化で悩んでいるなら、住んでいる地域の自治体にゴミ屋敷条例があるか問い合わせ、行政の援助を受けられるかもしれません。ゴミ屋敷のゴミが公道に出ていれば行政が対応するなどの対策を取れます。
こまめに連絡を取って様子を見る
家族ならもちろんですが、近隣の住民も日頃からこまめに声がけすることができます。
声を掛けたり挨拶することで高齢者を孤立させないようにし、幾らかの人付き合いを通してサポートを受けやすい環境を作ることが重要です。一見ゴミ屋敷との直接の関連性はないように思えますが、人からの関心というものは精神の安定にこの上なく効果があるものです。
家族であれば離れて住んでいる高齢者の家の状態をこまめに確認して、必要であれば片付けを一緒に行うことができます。どうにも手が付けられない状態になる前に、事前に様子を見て置けば最悪の事態を防ぐことができるでしょう。
高齢者宅のゴミ屋敷片付けなら「不用品なんでも回収団」へ!
高齢者の家がゴミ屋敷化しやすい理由についてご紹介しました。
特に一人暮らしの高齢者は、年齢ゆえの体力や気力の低下、精神的な疾患、物を捨てることへの罪悪感などから、家がゴミ屋敷になる可能性が高いと言えます。原因によって対策や解決方法も異なりますが、まずはゴミ屋敷のリスクを本人も周囲も理解し、長期的なサポートが必要でしょう。
もし自力ではどうしようもないゴミ屋敷の片付け問題に直面した時は、「不用品なんでも回収団」にご相談ください。不用品なんでも回収団は片付けのプロ集団で、迅速な片付けやゴミの最終処理はもちろん、特殊清掃にも対応可能です。
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